第十七話 すれ違う運命
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忙しいの一言と言えるだろう。損傷した艦や兵器の修復作業、遺体の搬送、遺品の受け渡し、次の作戦行動の為の準備や話し合いなど、やることは様々である。
整備士やクラウは修理の為に奔走を、シンやレイ、ショーンは遺品を収集し、遺品の受け渡し場所まで運びに、タリアやアーサー、ハイネは後々のミネルバの行動を話し合いながら、マーレは先ほどクラウが言っていた新しく来るであろう艦についての情報と、敵であるアークエンジェルやオーブ軍のデータを纏めていた。
そんな中でアスランもキラ達の真意を確かめるために行動していた。運が良かったのもあるがミリアリアと接触して、その伝手でアークエンジェルのクルーと接触することが出来た。
「キラ……」
「あの機体に乗っていたのは、君だったんだね―――アスラン」
カガリとキラに直接出会うことが出来たアスラン。しかし、その表情は浮かない。
「アスラン……」
「何故あんなことをした?」
「え―――!?」
カガリが声を出すと同時に問いただすアスラン。カガリはあんなことと言われて思わず戸惑ってしまう。
「あそこで君が出て、オーブが撤退すると思ったか!」
思わず怒鳴りつけてしまうアスラン。彼も精神的に色々と思う所があるのだ。
「君がやったのはあの場を混乱させて、オーブとザフトの両方を危機に曝したということだぞ!」
「だったら君はザフトが生き残って、オーブは沈んだらよかったって言いたいの?」
「君が、いや俺達がそれを止めることが出来なかった時点でそうするしかないっていうことだ。それともキラ―――お前はあそこで仮に止めたとして、結果的にオーブが救われると本当にそう思ってるのか!」
アスランは考えて行動した結果この場にいる。だが、カガリはまるで場に流されてやってきただけに過ぎない。少し考えればわかることだ。彼女のしたことが結果的にオーブという国そのものを亡ぼす可能性があったということを。
「でも、カガリも僕も考えてここに来た。それに今はザフトだって信用できない」
「考えて……だって?だったらキラ!お前がしたことはオーブを亡ぼしかねないものだと気付かなかったのか!?」
「なら、君のいるザフトは正しいっていうの?あのデュランダル議長は正しいって言えるの?だとしたら、どうして彼女が―――ラクスの偽者がいるっていうんだ?」
話を逸らすなと言ってやりたい。だが、今はそんなことを言っても無駄なのだ。話している論点が根本的に間違っている。彼らにとってはザフトに対して不信しかないのだ。
「議長は自身でもこんなことをするのは間違っているといった。だが、たとえその名が偽りだとしても本当にその存在は認められないものなのか?だったら、俺やキラがこの二年間オーブに居た間はどうなる?偽
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