買い物
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。じゃあとりあえずデパートにでも行こうか」
「「おー」」
千李と瑠奈は声を合わせ返答した、大和もヤレヤレと溜息交じりだったがその顔は嫌そうな顔ではなかった。
そんな三人の後方およそ100メートルの位置に京、および百代がいた。2人は互いに頷き合うとそのまま千李たちの追跡を開始した。
大体想像はつくと思うが、百代は千李にそして京は大和についてきたのだ。
大き目のデパートの中の子供服売り場にやってきた三人は、一緒に服を見て回った。基本的には瑠奈が選んで試着してよければそれを買うという、瑠奈の好みに合わせた買い物だ。
買い物が始まっておよそ一時間ほど経過した時、大和は自分の優しさに若干嫌気がさしたなぜかというならば、今の現状がそれを物語っていた。
「……疲れた」
そうつぶやく大和の周りには、大きいサイズの袋が6つほど並んでいた。全部が全部瑠奈の服というわけではいが、大体は瑠奈の服だ。
「なんというか……体力面的には疲れてないけど精神的に削られた……」
「なにブツブツ言ってんだか。大丈夫?大和」
「だいじょうぶー?」
元凶である親子がうなだれる大和の顔を覗き込むが、大和はそれに返す余裕もないようだ。
「なんでそんなに疲れる要素があるんだか」
「疲れる要素?それはさぁ……千李姉さん俺が男だってこと自覚してるよね?」
「そりゃあね」
あっけからんという千李の言葉に大和は眉間を押さえた。
「だったら女性下着の店に普通連れてく!?凄かったよ周りからの目!!めっちゃ見られてたもん!恥ずかしいったらなかったよ……」
「ハッハッハ。そんなこと気にしてたらいざ彼女ができたとき大変よー?」
「だめだこの人……早く何とかしないと」
再度うなだれる大和だがそこで唐突に、大和の腹の虫が鳴いた。
「そっかそろそろお昼だしねー。どっかで食べる?」
「だね……。俺もそろそろ休みたいし」
「わーい!ごはんー」
千李を筆頭に昼食をとるため、三人は歩き出した。
そしてまたしてもそんな三人から離れること50メートル弱のところにこそこそと動く二人の姿が見られた。
「モモ先輩、どう思うあの2人?」
「んーまぁそこまで気にすることもないと思うが……面白いからもう少し続けてみるか」
にやりと笑い百代が言うと京もそれにこくんと頷いた、まだまだ2人の尾行は続くようだ。
昼食時、大和は千李に聞いた。
「千李姉さんはその……力封印してるんだよね?」
「んー?そうだけどそれがどうかした?」
ハンバーガーをむさぼりながら言う千李はいたって冷静に答える。瑠奈の方は興味がないのか自分の昼食にがっつ
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