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真剣で武神の姉に恋しなさい!
買い物
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 金曜集会の次の日、島津寮では大和が自分の部屋でめかしこんでいた。理由は勿論昨日の千李との約束があるからだろう。いくら見知った千李との買い物といっても、女性との買い物なのだ身だしなみを整えるのが礼儀というものだろう。

「っとそろそろ出ないとやばいな」

 部屋から出ると、大和は急いで玄関に行く。すると後ろから不意に声をかけられた、大和が振り向くとそこにいたのは由紀江だった

「どこか出かけるんですか?大和さん」

「ああ、ちょっと千李姉さんと買い物にね、じゃあいってきます」

 大和はそれだけ告げると小走りに出て行った。由紀江がそれを見送り台所に行こうと、踵を返した時その後ろにうつろな目をした京が立っていた。

 由紀江はそれにぎょっとするが、京が小さく由紀江に告げた。

「まゆっち……私も出かけてくるから……」

「は、はい。お気をつけてー」

 京はふらふらとした様子で出て行った。由紀江は心配そうにその後姿を見送ると小さくつぶやいた。

「大丈夫でしょうか京さん……」




 大和が川神駅についたとき既に千李は待ち合わせの場所に立っていた。白のボトムスに黒いジャケットを羽織っている。胸がなければ完全に男のような服装である、実際男であったら言い寄ってくる女性は星の数だろう。

 すると千李も大和に気付いたのか大和に手を振る。

「大和ー。こっちこっち」

 それに少し微笑しながら大和が千李の近くまで行くと、大和は千李のすぐ近くにいる影に気がついた。その影の正体とは、

「瑠奈?」

 そう、瑠奈だったのだ。瑠奈は千李の足にしがみついていたのだ。それはもう両手でがっしりとホールドしていた。

「遅いわよー大和、レディを待たせちゃダメでしょうが」

「ああうん、それはゴメン。ところでなんで瑠奈も?」

「なんでって今日の買い物は瑠奈の服を買いに行くんだけど?言ってなかったっけ?」

 何を今更というような顔をする千李に、大和は口をあんぐりと開けて驚愕をあらわにした。まぁ確かに昨日の口ぶりなら、千李と2人きりだと想像するのが当たり前だが。

 大和は少しの間残念そうに俯いた後、嘆息交じりに千李に聞いた。

「まぁいいか、それで瑠奈の何を買うの?」

「あら、随分と立ち直りが早いわね。しばらくうなだれてるかと思ったけど」

「千李姉さんのこういうところにはもうなれたよ」

 あきらめ気味に言う大和に千李はフフ、と笑うと足にしがみついていた瑠奈を持ち上げ肩に乗せると大和に告げた。

「今日の買い物は瑠奈の服を買いに行こうと思ってね、ね?瑠奈」

「うん!」

 肩に乗っている瑠奈を見上げながら千李が聞くと瑠奈もこくんと頷いた。

「服ねぇ……
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