暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
武装無能力者集団
Trick30_仲良しさ
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でも殺させるわけには「大丈夫ですよ」 信乃くん?」

「彼を信じてください。手を出さないで見てましょうよ」

飛びだそうとしていた固法を信乃が止める。同じように今にもテレポートしそうな
白井と電撃を出しかけていた御坂も目配せをして止めた。

黒妻にも同じようにみて渋々ながら全員が宗像に任せることになった。


宗像が地面を蹴って駆け出した。

いや、滑るようにして進んだ。まるでスケートのように。
滑るような動き。地面が氷であるかのように、“靴底に車輪があるかのように”。

逃げだした男との距離を一気に詰めていく。

「くっそ! 殺されてたまるか!!」

逃げた先にあった2階への階段を駆け上り逃げた。

このアジトは工場跡。1階から見ても2階には扉はなく窓しか逃げ道がない。

「この状況で上へ逃げるなんて何を考えているんだ。
 あ、それともこの靴を警戒して上に行ったのかな? 確かに滑る靴であれば
 階段は登り辛いだろう。判断は面白い。

 間違ってはいないだろうが、この“靴”に限っては大失敗だ」

金髪の男の行動を評価しながら、なおも進む宗像。
更に加速し、階段のそばの壁へと向かう。階段ではなく壁へ。

「何考えてんだあいつ!? ぶつかるぞ!!」

「危ない!」

黒妻と固法が叫びをあげる。このままの速度でいけば間違いなく壁に激突する。

本当は御坂と白井も叫びそうになったが、宗像の動きに見覚えがあった。
その違和感は何かと考えていたが、すぐに答えがわかった。

宗像は勢いをそのままに壁を走りあがっていった。


  Trick - Back Spin Wallride 360°-


体を回転させながら華麗に壁を走る。
宗像の動きの違和感。その答えは信乃がA・Tを着けているときと同じ動きだったからだ。

「な、なんで!? 信乃にーちゃんと同じ!?」

「A・T(エア・トレック)ですの!?
 初春が調べたら使っている人はいないはずでしたのに!」

「しかも、信乃にーちゃんとは靴の形が違う!
 見た目はブーツだし、回転する車輪だって見当たらないわよ!!」

御坂、白井は驚きが隠せずに叫んだ。

御坂の言う通り、信乃が使っていたA・Tとは別物。

「あれは≪ボゥローラーA・T≫という車輪が球体式になっているA・Tです。
 車輪は普通に見えなくても靴底に仕込まれています。あのA・Tには車輪が片足で
 8個、球体式なので扱いが難しく上級者向けのA・Tですよ」

「信乃にーちゃん! 何か知ってるの!?」

「さぁ、どうでしょうね?」

笑ってはぐらかされた。

「それよりも、決着がつくみたいですよ」

宗像は壁を登り、金髪の
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