武装無能力者集団
Trick30_仲良しさ
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魔化すように言って白井たちが不思議そうな顔をしていた。
一方、御坂達が場違いなほどのんびりとした話しを終えるのを待ち、
一歩前に出て信乃は宗像を見た。
信乃を見て宗像は話しかけてきた。
「やれやれ、君と僕が会う時、2回に1回は死にかけているな。
そう何度も死にかけるのなら、いっそう僕が引導を渡してあげようか、偽善者?」
「何言ってやがんだ。その死にかけた理由のほとんどはお前が原因だろうが。
今回だって死にかけてはいないにしても、お前に背中を刺されたんだっての。
この場合、刺したら刃が中に入る手品用のギミックナイフを使うんじゃね?
本物のナイフ投げてんじゃねぇよ、殺人者」
「人殺し以外の道具を僕が持っていると思っているのかい?
それに本物のナイフを刺されて平気な人間は君しかいないと思うよ。
重要な筋肉、臓器を傷つけずにナイフの刃を体の隙間を通すなんてね。
しかも刺す方ではなく刺される方。僕の投げたナイフの軌道に体を動かさないと
不可能だよ。そんな事も情報はあったのか?」
「人を刺しといてそんな事扱いするのかよ・・・
偽の黒妻、もとい蛇谷の携帯電話が奥に置いてあった。
こいつに奴と思わしき着信履歴が入っていたよ。
それを元にたどれば何か手掛かりになるはずだ」
「御苦労。君もたまには役に立つじゃないか。僕は全ての人を殺したいと
思っているけど、君をあの時殺さなくてよかったと思うよ。
生きている価値は少しだけあったみたいだね」
「やめてくれ。お前に生きてていいなんて言われると気持ち悪すぎる。
思わず自殺したくなるだろうが」
「やるっていうなら無償で手伝うよ。
丁度僕も、君に死んで欲しいと思っていたところだ、奇遇だ」
「ほう、気が合うな。俺もお前に死んでくれたら、どれほど幸福だろうと
以前から常々考えていたんだ」
「ま、楽しみは後にとっとかないと」
「その通り」
信乃は笑う。
宗像は笑わなかった。
「な、なんなんだお前らは!?」
金髪の男が怒鳴る。
「「仲良しさ」」
信乃と宗像が声をそろえて言う。
「く! 宗像、てめぇ裏切ったな!?」
「裏切ったんじゃない、表立ったんだよ。僕は元々こちら側の人間だ」
「何が目的だったんだ!?」
「さっきも言っただろ、人の話を聞きなよ。
あんたとそこで寝ている蛇谷、共通の取引相手がいて僕と信乃は捜していた。
だからあんたにはもう用はない。でもあいつのことを白状してくれるなら
刑務所に入る期間を短くするように僕たちの上の人間が交渉してくれる
かもしれない。どうする?」
「い、いやだ、あの人を裏切ったら刑務所の中だろうと
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