第十六話 憤怒の闘争
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俺―――ショーンがデイルと知り合ったのは大分昔のことだ。戦争が始まる前、プラントへと移住した俺の近所にいたのがデイルだった。最初から親しかったわけではない。寧ろ最初の方は喧嘩ばっかだったと思う。
仲良くなったのは士官アカデミー時代のことだ。切磋琢磨しあってシンやレイ、ルナマリアと仲良くなって、クラウさんを紹介されて、またそこで喧嘩してMS技能で競い合って――――――
「なあ、ショーン」
「何だよ、デイル?」
何時だったか、格納庫でゲルググのテストパイロットという名目の訓練を終了し、床で互いにへばってる時にデイルが他愛無い話の一つにこんなことを言っていた。
「俺達ってさ、やっぱあいつ等みたいに成績よくないじゃん」
「まあ、シンやレイはもう別格って感じだしな」
「オイオイ、ルナの奴を忘れてやるなよ」
そんな風に軽口叩きあいながら笑い合う。
「でもさ、俺達二人が組めば、シンやレイにも勝てて、最強なんじゃね?」
「馬鹿言うなよ俺たちが組んでも勝てねえよ」
軽い冗談に笑って無理だって答えるデイル。
「だよなぁ……」
ショーンも実際は無理だと理解していた為、あっさりとそれを認める。
「―――でも、本当にそうなったらいいな」
その言葉に、お互いに顔を合わせて笑って、でもいつかは本当にそうなるんじゃないのかって思ってて―――それは、デイルがアビスによって命を散らす、一年以上も前の話だった。
◇
「やってくれたな!!」
マーレが怒りを爆発させ、フリーダムを仕留めんとばかりに襲い掛かる。戦闘不能となったショーン機を撤退させるべく、レイはアビスに攻撃を仕掛けながら移動する。
『ショーン、下がれ!その状態で戦闘は不可能だ!』
『うっ、くっ……デイル……』
ショーンは精神的、機体の状態ともにまともに戦闘を続けれる状態ではないだろう。レイが撤退を援護しつつアビスと戦闘を行う。
『そいつも倒させてもううよッ!』
『やらせん!』
アビスが2連装ビーム砲を放つが、ゲルググの機動力を生かし、回避する。そのままアビスはビームランスを振り下ろしてくるが、ナギナタの持ち手を正面に構えて防ぐ。ナギナタの持ち手はビームコーティングがされているためアビスのビームランスが突破することもなく、ぶつかり合う。
そして、そのまま持ち手を回転させ、ナギナタを振り回しながらアビスを吹き飛ばす。本当ならばそのまま切り裂くつもりだったのだが、両肩のシールドによって防がれてしまう。
『へえ、白いのとは戦った記憶ないけど、案外強いじゃん!』
興味の対象がレイの機体に移ったのか、アビスはレイのゲルググに突撃していった。
「貴様ァッ!!」
『
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