それぞれの過去A
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らもう、やるっきゃないだろーな。結晶は無効、クエストに出るはずもないモンスター、そしてこのモンスター、明らかにこの層のレベルじゃなさそうだな。俺の識別スキルでも測れねーよ・・・」
シオンにしては珍しく額に汗をにじませていた。それを見たレオンたちは察した、『これはかなりヤバイ』と。
「だが、やらなきゃこっちが殺られる。みんな、覚悟はいいな」
シオンの言葉に皆決心した。
死ぬかもしれないという覚悟を。
「いくぞ!」
「「「「おおっ!」」」」
まずシオンから切り込みに出た。次にレオンなどの前衛組が突撃した。
垂直四連撃ソードスキル“バーチカル・スクエア”を《The DoomMssenger》の腹部に放つ。しかし、当然のことながら相手のHPはドット単位でしか減少しない。そこで、攻撃を五人でスイッチしながらするという戦法に切り替え一人一人の負担を最小限に抑えようとした。
それをしばらくの間繰り返していき、確実にHPを減少させていった。
「よし、もう少しだ!」
《The DoomMessenger》のHPがバー残り一本分に差し掛かったところで、
「ガァアアアアアアア!!!」
「!!!」
《The DoomMessenger》が咆哮をあげた。しかし、そこでシオンたちは自分たちの異常に気がついた。
「っ!?そんな!」
「体が・・・動かない!?」
麻痺の類かとシオンは思ったがカーソルを見ても麻痺の表示がなかった。
「まさかコイツには“束縛"の効果でもあるのか!?」
「そんな!?じゃあどうすればいいの!?」
システム外のエラーこれにはどうしよもなかった。
《The DoomMessenger》は重い一撃を束縛されたシオンたちに与えた。
「グァアアアアアッ!!!」
「ノエル!!!」
盾で防御したノエルはそのまま吹っ飛んでいき、地面に叩きつけられるのと同時にポリゴン片となって消えた。またレオンも防御ができず、ノエルと同じように吹っ飛んでいき消えてしまった。
「レオン!!!クッソ!」
《The DoomMessenger》はシオンを次のターゲットに絞込み、シオンに向かって歩み始める。
「クッソ」動け、動けよ!俺の体!」
シオンがどんなに叫んでも体が動くことはなかった。ジリジリとその距離を詰める《The DoomMessenger》。その顔にはどことなく目の前の者を見下すような顔に見えた。
「「シオン(君)!!」」
「ここまでなのかよ・・・こんなとこで死ねっていうのかよ!!!」
「やめて・・・」
その言葉は無情にも何も生まれなかった。そして《The DoomMessenger》の手がシオンを貫こうとした。
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