それぞれの過去A
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そして誰よりも優しい子なのだと。
俺は静かにそして優し彼女を
抱きしめた。ツバキはそれからしばらく泣き続けた。彼女が泣き止むと、少し顔を赤くして微笑みながら言った。
「ありがと。やっぱりシオンは優しいね♪」
その笑顔に俺は不意に心を奪われた。
「あ、ああ」
「今なら言えるかな」
そう言ってツバキは俺の真正面に立った。目は何かを決意したような感じが伝わってきた。
次の瞬間、俺は自分の身に何が起きたのか理解するのに数秒かかった。ツバキが俺の唇を自分の唇で塞いだのである。つまりツバキは俺にキスをしたのである。唇を離すとツバキは真っ赤になりながら言ってきた。
「シオン、私はあなたのことが大好きです!」
「なっ!?あっ!?」
俺は突然の出来事に目を白黒させていた。人生で初めての体験に俺は正直どうしていいか分からなかった。
「あの、その、えっと・・・」
「私ね、シオンに出会ってよかったって思ってる。でも、まだ返事は言わないで」
「えっ?」
「その返事はクリアした時に聞かせてね♪」
その言葉に俺は思わず苦笑しながら思った。
『まったく、お前にはかなわねーよ』
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
翌日、シオンたちは三十二層あるシアターパークに来ていた。
「よし、それじゃあ行こーか」
「ああ」
「OK!」
「いつでも!」
「うん!」
中に入ると普通の映画館のような空間が奥に広がっていた。スクリーンには何も映っておらず、ただ白い映像だけが流れていた。
「何だよこれ・・・」
「何も起こらないな・・・」
全員が警戒する中、突然スクリーンからの光が強くなった。
「うわっ!」
「な、なに!」
「どうなってんだ!?」
光は更に強くなり、シアター中を包んだ。やがて光はおさまり、目を開けるとあたりが先ほどとは景色が違っていた。
閉ざされた部屋、白い空間が周りを囲んでいた。
「おい、何だよこれ!?」
「これもクエストなのか?」
「いや、こんなのおかしいだろ!」
「どうゆうこと!?」
「みんな!モンスターが!」
目の前に現れたのは《シアターコクーン》ではなく、明らかにボスモンスター級のモンスターが目の前にいた。そのモンスターには《The DoomMssenger》(破滅の使者)と記させたいた。
「どうやら、バグったみたいだな。早く転移結晶を!」
「だめ!結晶が使えない!」
「何だって!?」
「どうすんだよ!?」
困惑する中、一人剣を抜くものがいた。
「シオン?」
「ここまで来た
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