キャリバー編
百二十六話 対牛との戦い
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で受けて立ち、更に弾き返すと……
「破ぁっ!!」
薙刀 二連撃技 返波《かえしば》
蒼いライトエフェクトを纏った冷裂が、そのまま更に反転。金牛の胸を横一閃に切り裂かれて、相手はたたらを踏む。が……
「モォォォっ!!」
流石にそれでは倒れぬとばかりに今度は左下に斧を振りだした金牛の鼻に、シノンの矢が突き刺さる。
弱点を突かれたからか、一瞬動きが鈍った。が、しかし即座にすくい上げるような斧を再開。だが……それで“十分”。
「ナイスだぜシノン!!」
振りあげた薙刀の硬直が終わり、即座に冷裂を引き戻して斧の一撃を柄で受け止める。並みのタンクなら吹き飛ばされてしまいそうなそれを、ガァンッ!重々しい金属音と共にリョウは受け止め、数センチの後退にとどめる。衝撃波で抜けたダメージは、後方から飛んでくるアスナとヒョウセツのヒールがたちまちの内に癒していく。
「へっ……勢ぃ!!」
受け止めた斧を叩き伏せるように斜め下へ向けて弾く。と同時に、踏み込んだリョウが槍を引き……
「奮ッ!!」
殆ど同時に三連続で突きを放つ。
薙刀 三連撃技 壁破槍《へきはそう》
ドドドンっ!!
と立て続けに響いた槍激の音が空気を震わせ、またしても金牛が後退する。
「ほーらぁ、上半身の筋肉が泣いてんぞぉ?」
挑発しつつ指先でくいっくいっ。と挑発的に指を動かす。
再び打ちかかって来る斧を弾き返し八合ほど打ち合った頃……その時が来た。
「リョウ!」
後方から響いたアスナの声に無言でうなづき、振り下ろされた後方にバック宙して躱す。着地すると同時に更にバックステップ下がり続けて……
「タブラ・べリ──」
詠唱しているサチの後ろへたどり着く。彼女の周囲には四つほどの光の塊……《スフィア》が有った。
さて、先程言ったように、普段のキリト達のパーティには魔法攻撃力が壊滅的に足りない。それを一手に引き受けているのが、今リョウの目の前にいる少女だ。
リョウが遠ざかった事で、金牛は現在ヘイトの集中している彼を追って来る。当然、その進路上にはサチが居るのだが……
「ぶもぉぉぉぉぉ!!」
「セリア・ルーグ──」
ズンズンと接近してくるミノタウロスに、何も知らないメンバーは身構えるが……サチから見て丁度5mほど手前で、その歩みが急に止まった。
と言うよりも、止まらざるを得なくなったのだ。
「ごぉぉぉ!!?」
「ローテ・べルド──」
地面に突然現れた三つの魔法陣から一斉に水の縄が伸びあがり、金ぴかの全身に絡みついたからだ。
水系統 設置型拘束魔法 《バインディング・ゲイザー》
それを三つ同時にだ。
これは元々大型のモンスター用設置型拘束魔法である。ボスモンスターが相手では二秒しか持たない
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