暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第03話
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「弐式って事は壱式と言うかオリジナルがあるんですか?」

名前を聞いた瞬間の疑問に千冬が答える。

「黒天慟自体の開発は第二世代機の時から続けられていて、開発のコンセプト『膨大の量の拡張領域』が実現できなかったらしくてな。お蔵入りになったんだ。だが、大海と言う世界で二番目の男のIS操縦者が出てきて、拡張領域の方もラファールリヴァイブを元にリヴァイブよりも多い拡張領域を確保。それで、再開発プロジェクトが始まったわけだ。日本のラファールリヴァイブと言ったところだ」

「なるほど……」

大容量の拡張領域はフランスが一番最初に開発。それを真似て作られたのが黒天慟というわけか。
フォルムを見る限り、特に目立つものはないように思われる。が、特筆すべきものは色だろうか。黒を主張としたカラー、スラスターや腕の部分に入っている灰色の線、そして、見ていて気づいたがスラスターの形が普通とは違っていた。

「ほら、さっさと乗り込め。ただでさえ時間を押しているんだ」

機体の観察をしていると、千冬に促された。まだ、機体を見終えているわけではないが仕方ない。言われたとおり、俊吾は黒天慟に乗り込んだ。

「背中を預けるように。そうだ、あとはシステムが最適化をする」

カシュカシュと空気が抜ける音と共に、ISが体に装備されていく。全てが終わると、初めてISを起動した時のように情報が流れ込んできた。

見ている限り、異常はないな。

「ハイパーセンサーも問題なく作動しているな」

ハイパーセンサーのおかげで360度見わたすことができる。だけど、これちょっと気持ち悪いな。

「気分も大丈夫だな?」

「まぁ、ハイパーセンサーに慣れなくて少し気持ち悪いってくらいですかね」

「それだったら操縦中になれる。ほら、行け」

「って、フォーマットとフィッティングはしないんですか!?」

「そんなもの試合の間に行え。時間を押していると言っただろう」

「そんな無茶な……」

「いいから、行け」

そう言いながら睨むその目は、有無を言わさない目をしていた。

「わ、分かりました。あ、武器はどこにあるんですか?もう、拡張領域に入ってるんですか?」

「ああ、武器は全部拡張領域にインストール済みだ」

「了解です」

それを確認できれば、何とかなるだろう。

俊吾はカタパルトに足を置き、ピットゲートから飛び出した。

◇   ◆   ◇   ◆

「お、やっと来たか俊吾」

アリーナ中央に居る一夏がそう言った。俊吾は取り敢えず、一夏と一緒のアリーナ中央に行った。

「悪い悪い、今さっき届いたばかりだからさ」

飛びながらそう言ったが、いまいち空を飛ぶ感覚がまだ掴めないな。

「って
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ