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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第6話:被験体
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に連れ出した方がいいのでは?」

ルッツの意見を受けてゲオルグは数秒間考える。

「それもそうですね。 では調査は僕とフェイトさんでやりますから、
 1人は残って付き合ってください。
 曹長は残りの隊員とそこのお2人を連れて一旦シャングリラへ」

「了解しました。 では、クリーグを残しますので。 いいな、クリーグ」

「はい、了解です」

ルッツに問われクリーグは大きく頷いた。

「では、ルッツ曹長以下9名は救助者2名を連れ艦へと帰還します」

「お願いします」

ルッツがゲオルグに向かって敬礼し、ゲオルグに答礼を返す。
そして、ルッツに率いられてB分隊のほとんどが去って行った。

「さてと、それじゃあ調査を始めましょうか」

ゲオルグが明るくそう言うと、2人は首を縦に振った。





研究室内部の資料やデータの調査に向かったフェイト・クリーグと別れ、
ゲオルグはついさっき自分たちが倒した猛獣の死体の前に立っていた。
フェイトが首を切り落とした方の死体の周りはどす黒い血が池のように
なっていたため、ゲオルグは自分自身で脳を貫いた方の死体を調べていた。

巨大な頭のところに歩み寄ると、ゲオルグは額の部分に目を凝らした。
そこには親指大の宝石のようなものが埋め込まれていた。

「やっぱりあったな・・・。レーベン」

《なんですか?》

「この宝石みたいなものをスキャンしてくれる?」

《了解しました、マスター》

ゲオルグが待機状態のレーベンをかざすと淡く光る。
しばらくそうしていると、レーベンの光が消えレーベンが声を発する。

《終了しました、マスター》

「何か判ったことはある?」

《この石はこの獣の脳と直接リンクしているようです。
 そして、この中にはとてつもない量の魔力が封じられています》

「とてつもない量?」

《はっきりしたことは言えませんが、魔力量だけで言えばSランクの魔導師にして
 100人分以上は軽く》

「なんだって!? そんなのロストロギアレベルじゃないか!?」

ゲオルグはレーベンの言葉に驚き、ついつい大きな声を上げてしまう。

《というより、ロストロギアそのものではないかと》

「ロストロギアそのものって・・・」

《この石の反応は古代ベルカ時代に兵器のエネルギー源として使われていたものと
 一致します。 恐らく間違いありません》

「回収できるかな?」

《可能です。この生物はすでに死亡していますので、脳とのリンクもすでに
 断ち切られています。 物理的に取り出す分には問題ないはずです》

「わかった。 じゃあやってみるよ」

ゲオルグはそう言うと、レーベンを再びセットアップ
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