第二話 山猫と龍使い
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高天原
おやおや、面白い事をし始めたな、俺としては別に意地悪するつもりはないからな、そうだ、転移するなら丁度良い事件があるじゃないか、死にそうな山猫と転移空間で正面衝突なんて面白いよな。それに小龍使いの幼女に会わせるのも一興か、楽しみだね。
どこだか判らない次元のジャングル
うちと、五人の守護騎士達は過去へ戻る為に転移したんやけど、今訳の判らんジャングルにいるんや、何故そうなったかと言うと。
「みんな転移するで」
「「「「「はい」」」」」
そしてうちの力でこじ開けた次元の狭間を通って過去へ進もうとした所で、何故か現れた猫に当たって次元に亀裂が入ってこの場所へ放り出された訳や。
当たった猫は、瀕死の状態でピクピクしてる所や。
「主、木乃香、この猫は使い魔のようです」
又、リインは尺定規な言い方を、けど使い魔の猫って、まさか猫姉妹か?
「リイン、そんで、どんな塩梅なんや?」
「かなり衰弱して消えかかっている状態です」
ありゃ、冗談や無く死にそうなんや。
「どうやら、パスが繋がっていませんから、主に放逐されたか、それとも主が亡くなったかですね」
弱ったな、猫姉妹やったら非常にやばいや無いか。
「リイン、飼い主の情報を仕入れられない?」
「一寸お待ちを」
そう言って、リインは何やら猫をサーチし始めた。
「どや?」
「プレシアとかフェイトと言う単語が出ているんですけど、それ以上は衰弱が酷くて」
プレシアとかフェイトって、ちとまて、この猫、もしかしてリニスかも…………うわー何たる偶然っていうか、此も神様も仕業かもしれんな。
「主、木乃香、どうしましょうか?」
乗りかかった船やしゃあない、取りあえず、うちがパスを繋いで助けよう。
「リイン、取りあえず、うちがパス繋いで魔力供給するわ」
うちが、そう言うとリインが心配そうな顔をしてくるんや。
「主、木乃香、万が一と言う事も有ります、お止めに成った方が」
「リインは心配性やな。“袖すり合うも多生の縁”と言うやろ、それに此処で見捨てるのは“義を見てせざるは勇無き成り”や」
「主、木乃香が仰るのであれば」
そう言う、リインに頼んでパスを繋いでもろうて、魔力供給開始や。みるみる魔力が注がれて消えかかっていたリニス(仮)の状態が安定してきた。
「主、木乃香、もう大丈夫なようです。あとは安静にさせて置けば、遠からず目を覚ますでしょう」
「リイン、お疲れや」
「とんでもありません、主、木乃香の為ならば、この程度の事、如何様にでも行いましょう」
んー、リインは相変わらず堅物やな。
「このちゃん、此処はいったい何処なんだろうな?」
ジッと辺りを警戒していたヴィータが事態が落ち着いたのを見計らって質問してき
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