第二十一話 決着 後編
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『我の魔力はアリシア戦で打ち止めじゃ、だから我はサポートに徹する、主らは合図をしたらお互いに全力の魔法を叩き込めばよい』
次に、アルフとユーノに。
『主らもサポートじゃ、二人をしっかり守れ』
『うん!』『任せな!』
最後に、レイ。
「さて、それじゃあまずは我が最初に動くとするかの」
遼はとっくに修復が終わっていたノートゥングを抜く。
「上等だ、今までの借り、倍にして返してやる」
side レイ
一番忌々しい奴が、俺に斬りかかる。
「は!」
それを俺はエアでなぎ払う、はずだった。
「甘いわ!」
あいつはそれを剣で受け止める。
まただ、こいつは、こいつだけが俺の思い通りにならない。
計画だって、本当は原作通りに攻め込んできた管理局相手に使うはずだった。
ジュエルシード集めで、あんな怪我を負うはずじゃなかった。
全部、全部、こいつのせい。
その怒りを込めて、天地乖離す開闢の星を放つ。けど、当たらない。
強く歯を噛み締める。
「ほれ、スキありじゃ!」
そう言って急に目の前にあいつが現れる。
エアで迎撃、は無理だったから、左手で殴りつける。
「甘いわ」
それは片手で受け止められる。
利き手じゃない方の手じゃ、こうなることはわかっていた。
だからそのまま俺は体を引いて、エアで貫こうとして、気がつく。
「!?」
俺の全身が凍りついていた。
「だからスキありじゃと言うたろうに、主の動き、完全に封じさせてもろうたぞ」
なんとか動こうとするけど、固くてまったく動かない。
「主のスキルも発生した効果には無力、我を近づけた時点で、こうなることはわかりきっていたことじゃ」
こいつの凍結変換には魔法を使わない。
魔力が直接凍結に変わる。
「そして、これで詰じゃ」
急にあいつが離れる。
その先に、俺は破滅の光を見た。
魔力吸収の限界を超えた光の奔流に、俺はなすすべもなく、飲み込まれた。
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