暁 〜小説投稿サイト〜
シュウマツの残光
薄暗い部屋
俺の親友

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俺らが出会ったのは二年前の入学式だった。
「俺の名前はキト。」
「俺はヒビヤ。」
「俺はサタケ」

・・・・・・・・・・どうして歩み違えてしまったんだ。始まりは一緒だったのに。

二年前。俺ら三人は学級でも有名な仲良しであり、親友だった。
共通点はもう一つある。好きな子だった。俺らの席のすぐ近くに居たのが、まりえだった。
成績優秀で才色兼備。こんな子に惚れないはずがない。最初にアタックしたのはサタケだったが、あっけなく轟沈して逝った。
その次が俺だった。最初は失敗の連続だったがヒビヤの協力もあって、半年かけてまりえはYesを言った。
ヒビヤは好きな子が変わったと言って、まりえから離れていった。
その日からだろうか、三人の間に亀裂が入ったのは。

ヒビヤは喜んでくれるかと思いきや、それ以来俺と接するのを拒み始めた。サタケもだ。
サタケはヒビヤの下っ端のような形になったのはしょうがない。彼は元々から見栄を貼りたがっていたし、臆病だった。
三人のグループにも必死でしがみつこうとしていたのだ。

そうして迎えた16歳の誕生日。彼らはバイクの免許を取り、青少年特有の行動に出た。
俺はというと、まりえとの交際費でバイトの給料は毎回消えていて、バイクなんて手が届くはずもなかった。
あの子がものをねだると俺は拒否なんてできなかった。愛してるからだ。
そして

二人の関係になんら亀裂が入るのを恐れて、そして許せなかった。

三人だった頃のように・・・・。
だが今年に入ってまりえは俺と接することを減らしてきた。だがおねだりは減るどころか増えてきた。
それはなぜなんだろうー

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