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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
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ブブブブブブブブブブブブブブブッ!

 マザーゴーレムから産み出された兵隊蜂のゴーレムが戦艦に向かって飛び、戦艦に率いられたアンダーギア部隊がそれを防ぐために迎撃をするが、戦況はすぐに数で勝るゴーレムの方にと傾いていく。

「ああ、もう! 世話が焼ける!」

 兵隊蜂のゴーレムの群れに苦戦するアンダーギア部隊を見てハジメはコックピットで叫ぶと即座に行動を開始する。

 全速力で飛んでいたサイクロプスを急停止させると同時に射撃態勢に移行。損傷率が比較的に大きいアンダーギアとそれを襲おうとしているゴーレムを探し、ゴーレムに狙いを定める。そして狙いを定めた次の瞬間に……、

「撃て!」

 バシュン! バシュン! バシュン!

 サイクロプスが狙撃銃ヘラクレスを撃ち、ゴーレムの群れの数体がビームに飲み込まれて消滅する。それによってゴーレムの群れの動きがわずかに乱れた隙にハジメは迎撃艦隊に通信を行った。

「サイクロプス。迎撃艦隊の戦艦に通信を」

『……通信だと? あの機体からか?』

 戦艦との通信が繋がったのを確認したハジメは、被っている仮面に備え付けられたボイスチェンジャー機能をオンにして戦艦のブリッジに話しかける。

「迎撃艦隊、聞こえるか? マザーゴーレムの狙いは貴艦らだ。ここは我々に任せて貴艦らはすぐに撤退しろ」

『なんだと!? そんなことできるはずがないだろう! そもそも貴様は誰だ! 名を名乗れ!』

「私か? 私はベット・オレイユ宇宙軍所属、イレブン・ブレッド少将だ」

『なっ……!?』

 迎撃艦隊のブリッジはイレブン・ブレッドの名前に絶句し、ハジメは特例コードをブリッジに送り同じ言葉を繰り返す。

「もう一度言うぞ。ここは我々に任せて貴艦らはすぐに撤退しろ」

『こ、これは軍本部からの特例コード……!? わ、分かりました。どうか御武運を』

 迎撃艦隊は通信を切ると速やかに撤退行動に移り、それと同時にリンドブルムに乗っているファムから通信が入ってきた。

『イレブン少将。迎撃艦隊を帰したのはいいですけど、これからどうするおつもりなんですか?』

「大丈夫ですよファムさん。何とかする方法ならあります」

(……この世界に来てまだ一度も試したことがないけど、そんなことは言っていられないよね)

 ハジメは考えをまとめると口を開いて小さく呟いた。

「……リンドブルム。出番だよ」
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