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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十六話 折り鶴
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ぐちゃになっているのだが、生来の負けず嫌い故なかなかあきらめようとはしない。
片や対照的なのがエーリカで、普段の茫洋とした立ち居振る舞いからは想像できない器用さで以て、すでに折り鶴を完成させている。
「すごいじゃないエーリカ。……ねぇ美緒、ここはどう折ればいいのかしら?」
「ああ、そこは折るんじゃなくて膨らませるんだ。で、それを潰して折り目をつけてやるとだな……」
今折っているのは、扶桑でもかなり定番な部類に入る「折り鶴」だった。
基本的な形ではあるが、意外と難しいところも多い。若干二名、早くも折り紙の難しさに挫折し、最速の紙飛行機を作ることに逃避しているウィッチがいるが、出来るようになると面白くなってくる。
「すごいぞサーニャ!! キレイに完成してるじゃないカ!!」
「エイラも上手よ。誰かに教わったの?」
「ほら、ちょっと前にカウハバに居た時、そこの扶桑人に教わったんダ。なんて言ったっけ? たしか、ナントカ・ハルカとかいうヤツだった気がするゾ」
カウハバ――かつては統合戦闘航空団の先駆けとなるスオムス義勇独立飛行中隊(またの名を「いらん子中隊」)が存在し、現在は第507統合戦闘航空団、通称サイレントウィッチーズ≠ェ存在する場所。
一時的にではあるが、エイラはそこに間借りしていたことがあり、その時暇つぶしにと教わったのだ。……もっとも、教わったのは「百合」の花の折り方だけであったのだが。
「宮藤さんもお上手ですね」
「そんなことないよ。和音ちゃんの方がすごくきれいに折れてると思うな」
そういう和音の手元には、鶴だけではなく蛙や手裏剣、燕といった完成品が並んでいる。
どれもこれもピシッと出来上がっており、他の皆とは完成の度合いが突き抜けている。
「もともと折り紙が趣味なんです。前の部隊でもよく折ってましたよ」
「……そっか、だから上手なんだね!」
前の部隊、という単語に一瞬宮藤の表情が陰った。言った本人もおもわず口元を抑えてしまったが、お互い笑って流す。
「ほ、ほかには何が折れるの?」
「えっ? そうですね……あんまりレパートリーは多くないですけど、ちょっとした特技ならありますよ」
話題を変えようと声を上げた宮藤に、和音はしばし考え込んでから口を開いた。
積み上げた折り紙の中から比較的小さいサイズのものを選び出すと、それを左手に握る。
「……宮藤さんは、鶴を折れますか? それも左手だけで」
「え、左手だけ? それは絶対無理だよ。やっぱりちゃんと両手じゃないと」
基本的にほぼすべての折り紙は両手を使う。がしかし、中には稀有な例外≠ニいうものもある。
「和音ちゃんは折れるの? 左手だけで」
にやり、と不敵に笑う和音。
こう言って
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