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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十六話 折り鶴
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しげしげと手のひら大の色紙を眺めている。
「少佐もこの折り紙≠ニいうのをご存じなのですか?」
「ああ、リバウに居た頃はたまに作っていたぞ。ペリーヌには見せたことはなかったか?」
「い、いえ! 拝見したことはありませんわ」
和音は机の上に広げた折り紙をいったん集めると、リーネの焼き菓子を並べていく。
それぞれが席に着くのを待って、和音は口を開いた。
「せっかくですから、みんなでやってみませんか? 意外と楽しいですよ、折り紙」
初めのうちはなかなかコツがつかめず苦労するが、コツさえつかんでしまえば楽しくなる。
シンプルでいて奥深い、紙さえあればどこでも手軽に楽しめる遊びである。
「いいわね。たまにはこういうお国柄の見える遊びも楽しいわ」
「むぅ、わたしはあまり得意な方ではないんだが……そういえば醇子は得意だったな」
醇子、というのは504JFWの戦闘隊長を務める竹井醇子の事だ。
坂本とは訓練生時代からの付き合いであり、リバウの貴婦人≠ニも評されるエースである。
「へぇ、リベリオンでもたまにこういうペーパー・クラフトやってるヤツがいたなぁ」
「シャーリー、あたしやってみたい!!」
ついさきほど完成した作品をつまみ上げながら言うシャーリーとルッキーニ。
ルッキーニの方は俄然興味が湧いたとみえて、早くも紙を弄り回している。
「これが扶桑の遊びですのね……なかなか興味深いですわ。ガリアにはありませんもの」
「ブリタニアでも見たことないなぁ。和音ちゃん、わたし達もやってみていい?」
「もちろんです。じゃ、今から折り紙を配りますね」
こうして、今日のティータイムは一風変わった折り紙大会となったのであった。
「沖田、谷折りというのはこれでいいのか?」
「はい。文字通り谷を作るイメージで――」
「おお! コイツはよく飛びそうだな。ちょっと飛ばしてくる!」
「あ、シャーリーさん! それだとあんまり飛距離が――ってもういない!?」
「芳佳ちゃん上手だね〜」
「えへへ、ちっちゃい頃おばあちゃんに教えてもらったんだ」
配り終えてから十数分。たかが紙遊びと見くびるなかれ、はじめのうちこそ戸惑っていた彼女らも、いつしか目の前の小さな色紙に真剣な面持ちで向き合っていた。生憎と折り方などを記載した解説書の類はないため、和音が知っている範囲で教えてあげる格好になっている。
「くっ……! カールスラント軍人たる者、これしきの事で挫けるわけには……!!」
「うわぁ、トゥルーデって本当に不器用だね……」
「い、言うなァ!! まだだ、まだ終わったわけではないぞ!!」
意固地になるあまり魔法力さえ発現しているバルクホルン。すっかり折り紙はぐちゃ
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