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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十六話 折り鶴
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まやすっかり501の日常に溶け込んでいる。おまけに部隊長のミーナ公認で、隊員たちのリフレッシュに役立てられているのだからすごい。お菓子やお茶の出来栄えも、喫茶店顔負けのレベルである。
「あ、もしかしてこれ折り紙? すごーい! 上手だね和音ちゃん」
「宮藤さんは折り紙得意ではないのですか?」
「あはは……あんまり手先が器用じゃないんだよね」
真っ先に折り紙であると気がついたのは宮藤だ。同じ扶桑出身だけあって、何をしているのかは一目でわかったらしい。対するリーネは不思議そうにそれを眺めているが、ペーパー・クラフトのようなものだといわれて大凡のところは理解したようである。
「そうですね……まだまだ折り紙はいっぱいありますから、みんなでやってみませんか?」
作りかけの作品を脇に退けると、和音はそう提案した。
たまにはお茶を飲みながらこういう遊びに興じてみるのも悪くないと思ったのである。
「ふむ、なかなか難しそうだが、やってみるのも悪くないな」
「えー、トゥルーデ不器用じゃん……」
「そ、そんなことはない! わたしにだってこれくらいは……!」
ジト目で見られて向きになるバルクホルン。そんな彼女に和音は何枚か色紙を渡す。
「じゃあ、とりあずこれが大尉の分です。どうぞ」
「よし、早速やってみるとしよう」
「芳佳ちゃん、これってハサミとかは使わないの?」
「そうだよ。全部手だけで折って作るんだ。おばあちゃんは上手だったんだけどなぁ」
そうこうしているうちに、食堂にはリーネの焼き菓子とお茶を目当てにした面々が集まって来た。
「お、なんか面白そうなことやってんな沖田」
「わぁい! 見せて見せてー!!」
と、こちらはいつも通り賑やかなシャーリー&ルッキーニの二人組。
机の上の折り紙に気付いたようで、ルッキーニは初めて見る折り紙に興味津々である。
「なんだコレ? 扶桑人ってこういう遊びが好きなのカ?」
「……すごい、生きてるみたい」
珍しく午前中に食堂へ降りてきたのはエイラとサーニャだ。普段は夜間哨戒の後寝てしまうが、非番の時くらいはこうして一緒におやつや食事をとったりもする。
「なんだお前たち。いったい何を騒いでいるんだ?」
「あらあら、珍しくみんな揃っているのね。どうしたのかしら?」
話し声が廊下まで漏れていたのか、書類仕事の休憩にやって来た坂本とミーナにも聞こえていたらしい。テーブルの周りに出来た人だかりに寄って来る。
「まあ、綺麗な包み紙ね。贈り物かしら?」
「あ、ミーナ隊長。これは包装紙ではなくて、折り紙という扶桑の伝統的な遊びなんです」
扶桑ではなんてことの無い只の紙遊びだが、なかなかどうして海外組には珍しかったらしい。
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