第十四話 各々の主義
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でも思えばいいさ。武装は遠距離用の胸部のミサイルベイと腰だめのENパック装備のライフル。もう一度言うが要らないと思ったらすぐに捨てろ」
「なあ、何でそんな風に不機嫌そうに言うんだ?」
「俺が出した代物じゃないからだ。別の開発部の馬鹿が造ったもんなんだよ。その上、使えと言われたから取り付けただけだ、ゲルググにそんな無粋な武装を付けるとか、我慢ならん」
別のキャラでも憑りついたかのような口癖を言いながら彼はそう言う。マーレは珍しいものでも見たと言った風に笑った。
「まあ、俺に使いこなせねえ武器はねえ。戦果を期待しな」
「当然だな。マーレがゲルググに乗って負けるとこなんて想像できないし」
戦友ともいえる間柄を見せながら彼らは自らの愛機に乗り込んでいった。
◇
『各機、出撃お願いします』
敵艦隊を視認できる距離まで辿り着いたミネルバはMS隊を発進させる。前回のように艦の上で防衛に当たる機体はいない。どの機体も水上か空中で行動していた。インパルス、セイバー、シュトゥッツァーは空中を、マーレ、ショーン、デイルのゲルググは海上を移動する。
これがクラウの用意した装備、スラスターユニットと試作型フライトユニットだ。スラスターユニットによって持続的なスラスター機動を可能とし、水上を滑るように移動することが出来る。
試作型フライトユニットはグフイグナイテッドを参考にゲルググを飛行可能としたものだが、試作型とついてることからわかるように完成しておらず、それどころかこのフライトユニット、地上で使う機会が無かった為にテストも完了していない初運用の装備だ。だからこそ、いざという時を考慮してクラウ自身がこの試作型フライトユニットを使っていた。
『これ、凄いな!今までみたいにスラスターの残量気にしなくてもいいなんて』
『はしゃぐなって、ショーン。とはいえこれで俺達も十全に働けそうだな』
ショーンとデイルが軽口をたたきながら、艦隊に向かって進んでいく。
オーブ艦隊から二十機ほどのMSが出撃し、攻撃を開始し始めた。しかし、二十機程度のムラサメやアストレイの攻撃はこれまで多くのウィンダム部隊やダガー部隊と戦い倒してきたミネルバの部隊を相手取るにはいささか役者不足といえる。
インパルスの猛攻ともいえる攻撃、ムラサメは戦闘機の状態から一気に近づこうとするが、インパルスの加速に追いつかれ、そのまま後ろを取られて撃ち抜かれる。アストレイの部隊もその隙をついて攻撃しようとするが、まるで後ろに目でもついてるかのように一瞬で反転したインパルスに振り向きざまでビームサーベルに切り裂かれていく。
次々と落とされ、クラウも実戦が初とは思えないほど卓越した技術で敵を落としていっていた。ビームライフルだけでなく、ウインチユ
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