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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
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に知らせる計器類。

 ハジメが前世の世界の漫画やアニメでよく知る「巨大ロボットのコックピット」がそこにあった。

(これだよ。これがロボットのコックピットだよ)

 サイクロプスの全方位型モニターに囲まれたコックピットも感動したが、この「いかにも」なロボットのコックピットにもハジメは感動を禁じ得なかった。

「ゴブリンのコックピットは気に入りましたか? イレブン・ブレット少将」

 ハジメが目を輝かせてコックピットを見回していると、補助役の上級生が小声で「ニノマエ・ハジメ」ではなく「イレブン・ブレット」の名前で彼に話しかける。

「っ!? せ、先輩!? ……な、何のこと、ですか?」

「ふふっ。驚かせてしまってすみません。貴方は覚えていないかもしれませんけど、私は宇宙でゴーレムに襲われていた『あの』救助挺に乗っていたんです」

「え?」

 動揺しながら誤魔化そうとするハジメに上級生の女性は優しく笑いかける。彼女がいう救助挺とはハジメがこの世界に転生してすぐに出会ったファム達が乗っていた救助挺のことである。

 言われてみればハジメは、この上級生の女性の顔を見た覚えがあった。あの時救助挺に乗っていた人間ならハジメがイレブン・ブレットであることを知っていてもおかしくはなかった。

「先輩。そのことは……」

「大丈夫です。この件に関してはあの場にいたメンバー全員に軍から箝口令が敷かれています。……驚かせてすみませんでした」

「そ、そうですか……」

「ええ。それではシートについてください。あまり遅くなると先生に怒られますからね」

「あっ、はい」

 上級生の女性に言われてハジメは複座シートの前部に座り、上級生の女性は後部のシートに座る。

「今日は私の指示通りに機器を操作してください。間違っても指示にない機器には触らないでくださいね。でないと……」

『おっしゃあっ! 行くぜぇ!』

 上級生の女性の言葉を遮るように隣の訓練機から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「あの声、リヴァーレ?」

『お、おい、待て!? 勝手に動かず……なぁあ!?」

 ドゴォン!

 リヴァーレが乗る訓練機は突然動き出したかと思うと、派手な音をたてて転倒をする。

「……ああなりたくなかったら私の指示に従ってくださいね?」

「……はい」

 上級生の女性の言葉にハジメは転倒したリヴァーレの訓練機を見ながら頷いた。

「それじゃあまず最初に背中を押し付けるように深くシートに座ってください」

「こうですか?」

 ピピピッ。

 上級生の女性の指示に従ってハジメが深くシートに座ると、左手にあるモニターの一つが三つの棒グラフを映し出す。三つの棒グラフは左右が同
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