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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
019
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いんだ」

「そっかぁ……」

 わずかにためらった後にハジメが嘘をつくと、リヴァーレはあからさまに肩を落とし、周りで聞いていたクラスメート達もがっかりした表情となる。その様子を見てハジメは心の中でリヴァーレ達に謝るのだった。



 リヴァーレに話しかけられてから数時間後。午前の授業が終わり昼休みになると、ハジメは食堂の椅子に座ってため息をついた。

「ふう……」

「どうしたんだ? ため息なんかついて」

「いや、学校の授業がちょっとね……難しくて……」

 両手で日替わり定食をのせたトレイを持ったリヴァーレに聞かれて疲れた顔で答えるハジメ。

 午前中の授業、ハジメは言葉と文字は理解できるのだが専門的な用語が多すぎて、授業の内容をまったく理解できなかったのだ。唯一歴史だけは前世のゲームの知識と同じでついていくことができたが、それ以外は教師の言葉をノートに写すので精一杯だった。

「授業なんて気にするなよ。俺だってさっぱり分からなくて、歴史の授業なんかずっと寝ていたんだぜ?」

「ははっ。そうなんだ」

 ハジメと同じテーブルの椅子に座って笑いかけるリヴァーレ。それはそれで問題があると思うが、少し気が楽になった気がする。

「あれ? そういえばハジメ、お前メシ食わないのか?」

「いや、これは……」

「ハジメさん。お待たせしました♪」

 首を傾げるリヴァーレにハジメが答えようとすると、そこに二人分の弁当箱を持ったファムがやって来た。

「あっ、ファム先輩」

「あら、リヴァーレさん。ちょっとテーブルを使わせてもらいますね」

 ファムはハジメの横に座ると、自分とハジメの前に弁当箱を置いた。

「さあ、召し上がれ♪」

 弁当箱の中身はサンドイッチとサラダで、サンドイッチに挟まれている具もサラダも手間をかけたものだと分かる。

「これ、ファム先輩が作ったんですか? ハジメ、お前ってファム先輩にメシを作ってもらっているのか?」

「うん。まあね……」

「当然です!」

 リヴァーレの言葉にファムが胸を張って答える。

「ハジメさんのカロリー計算も専門医である私の仕事です。ハジメさんにはもっと私好みのイケメンになってもらうのですから余分な脂肪なんて一ミリたりともつけませんよ。ええ、つけませんとも!」

 拳を作って力説するファム。リヴァーレはそんな彼女をしばし見たあと、同情するような視線をハジメに向けた。

「………………なんつーか、お前も大変だな」

「もう慣れたよ」

 僧侶のような顔でリヴァーレに答えるハジメ。何やらもう少しで悟りを開けそうなその表情が痛々しかった。

「そ、そうか。……っと、それより早いとこメシをくっちまおう
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