暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURW其は鳴天より死地に墜つ雷の化身なる者〜GrandfairY〜
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砲門を設置。グランフェリアの動向を確認するために目だけを動かして空域一帯を見回す。雷弾が炸裂した地点を視線でなぞり、「ん?」妙な引っ掛かりを憶えた。が、ハッキリしない。そして10枚目の砲門を設置し終えたところであの娘の強い視線を感じ、フッと目を向けた。その瞬間・・・

――雷天結界――

パリパリッと放電する音が耳に届いたかと思えば、雷弾が炸裂した地点を結ぶように琥珀色の雷撃が奔り、檻のような結界が創り出される。これが狙いだったか。完全に雷の結界に閉じ込められてしまったな。しかし閉じ込めるだけで私の空戦能力を封じたと思っているのか?

「あ・・・!(あー、さっきの引っ掛かりはコレか・・・!)」

奔る雷撃に触れないために飛行を停止し、私たちを閉じ込める結界を軽く見ると判った。三重の正八角形陣。内側と外側の八角形陣は時計回り、真ん中の陣は反時計回り。それぞれの陣の間には幾何学模様の文字のようなものが点滅している。そんな三重八角形陣の中心、上の棒が円になっている十字架――アンセイタが在り、両側に丸みの無い翼の紋様が在る。

「ニダヴェリール魔法陣・・・」

グランフェリアが作った結界は、ニダヴェリール魔術式の魔法陣を球状に丸めた形状の檻だった。対象が脱出できないように大きな空きには雷光の網が出来ているが、それでも判る者には判る。

「しまった、見失った・・・!」

ここであの娘の姿を完全に見失っていることに今さらに気付いた。あの娘から目を放した時間は1秒と無かった。気配遮断をしたとしても完全に姿を認識できなくなるわけじゃない。

「一体どこ――に゛っ!?」

右肩に走る強烈な痛み、そして熱さ。その個所を見ようとした時、視界の端が光り、咄嗟にその場から後退するが「づっ・・・!」間に合わずに左上腕を何かに貫かれた。ダメージと引き換えに知る。それは音や気配すらなく現れた光線。発射地点は今まさに私を捕えている結界を構成する雷光。

――雷天結界・閃雨――

「っ・・・!」

全方位に張り巡らされている雷光から光線が連続で発射されてきた。空戦形態ヘルモーズの瞬発力で結界内を飛び回って避け続けるが、「速い・・・!」光線の速度が速すぎて完全に避けきれない。光線は腕に足、胴体に頬と掠め皮膚を裂いていく。軌道が直線なのが救いだな。
この速度に誘導操作なんてものが付けば一溜りもない。とにかく結界破壊が最優先だ。“エヴェストルム”のカートリッジを残り全弾をロードし、治癒のエイルを発動、すぐに指環型の待機形態に戻し、外に設置しておいた砲門10枚を起動させる。

――女神の宝閃(コード・ゲルセミ)――

――女神の陽光(コード・ソール)――

閃光系と炎熱系の砲撃を計10本の砲撃を一斉発射。着弾直前、

――雷天結
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