暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURW其は鳴天より死地に墜つ雷の化身なる者〜GrandfairY〜
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しばらくの拮抗。結局、互いに押し切ることが出来ずに闇と雷は対消滅。グランフェリアの雷光形態も解け、「くっ、離れろ!」私を突き放して離れようとした。だがその前に「なぁ、グランフェリア」この娘の背後で“エヴェストルム”を連結してランツェフォルムに戻し、「あぐ・・・!?」私に届かない程度にグランフェリアの背中を断ち斬る。

「やっぱり苦しまずに死にたいよな・・・」

「っ!? こ、この程度で、雷光の化身(わたし)を討とうなどと・・!」

グランフェリアは私の胸を殴るかのようにドンッと私を突き放し、吐血。斬り裂かれて負った傷より溢れ出す流血を抑えるために、「雷天走衣・・・!」また雷光形態へ。雷光形態になれば、通常形態で負った傷の治りは早くなる。だが全快とはいかない。
徐々にダメージを蓄積させていき、最後に大威力でトドメ。それがこの娘の撃破法の正しいルートだ。一撃で決めることなど、それでこそアンスールの真技レベルでなければ不可能だ。それに別に今ので決めようなどとは端から思っていない。あの娘を討つための魔術と神器は他に在る。

(ジーク・・・。あなたは望まないかもしれないが・・・)

アンスールの1人にして無圏世界ニダヴェリールの皇帝ジークヘルグ。そんなジークとグランフェリア。殺された者と殺した者。愛された者と愛した者。あの娘にとっても重要なファクターだ。たとえ洗脳されたことで忘れているのだとしても、自分が恋をし、そして殺してしまったジークの真技で討たれることがあの娘の為だ、と勝手に思ってる。

「そうだよな? グランフェリア」

「一体何を言っているのか解らないわッ!」

――天威轟雷――

グランフェリアから放電されている雷撃が8発の雷弾となり、高速で射出されてきた。だが私に直撃する軌道ではなくどれもがズレて、私の側を過ぎ去っていこうとした。ああ、判ってる。「忘れているだろうが、この術式は私がお前に与えたものだ!」その場に留まらず高速上昇。それとほぼ同時、8発の雷弾が一斉に炸裂、放電する球体上の衝撃波となって私が居たところを押し潰した。

「さっきから何を言っているのか解らないわ・・・!」

――天威轟雷――

あの娘は苛立ちを顔にハッキリと表し構わず雷弾を再構築、「散れ!」周囲にばら撒くように放ち続ける。この時点でグランフェリアが何かを企んでると判る。私を狙うにしては軌道が雑すぎる。次々と炸裂する何十という雷弾。“ヒミンビョルグ”内を飛び回りながら回避を続け、私もまた攻勢に打って出るための仕掛けを施し始める。3つ目のジュエルシードを発動。不可視の魔法陣――砲門を設置。すぐさま移動し、あの娘の放ち続ける雷弾の衝撃波から逃げる。

(一体何を企んでいるんだ? 私に当たらなければなんの意味も・・・)

8枚目の
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