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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURW其は鳴天より死地に墜つ雷の化身なる者〜GrandfairY〜
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趣味だわ!」と応え、

――雷天走衣――

琥珀色の雷と化し、私へと一直線に向かって来た。魔力に満ち溢れている創生結界の中だ、あの娘にとっても戦いやすい環境になったことは言うまでもない。庭園内以上に飛行速度が上がっている。アンピエルの速度では到底対応できないだろう。

――瞬神の飛翔(コード・ヘルモーズ)――

だからこちらも飛行速度を限界にまで引き上げる空戦形態、ヘルモーズへ移行しよう。背より剣翼12枚が僅かに離れ、新たにひし形の蒼翼10枚を展開、計22枚の魔力翼とする。身を屈め膝を折り、クラウチングスタートのような姿勢を取る。両手には一対の剣、“エヴェストルム”。見据えるは、こちらへ向かって真っ直ぐに突進して来る、死を従える雷光――グランフェリア。

「いざ!!」

何も無い空間を蹴って急速発進。真正面からの衝突だ。逆手に持ち替えた左の“エヴェストルム”による右脇狙いの薙ぎ払いが“雷界幻矛”によって受け止められ、間髪入れずに右の“エヴェストルム”を左肩目掛けて振り下ろし、グランフェリアは左前腕で受け止めた。
もちろん神器化しているため、雷という自然現象と化していても魔力であり神秘を有しているから斬ることくらいは可能だ。あの娘の左前腕を斬り落とす。が、次の瞬間には再生している。

(確実なダメージは無いか)

再生された左手が伸ばされ、私の胸倉を掴もうとしてきたのを胸を反らすことで回避。そして“エヴェストルム”をいなした “雷界幻矛”の刺突で私の側頭部を狙ってきた。

「私の両手をスルーしておいて決められると思うな」

両手に携える“エヴェストルム”を指の動きだけでクルリと回し、グランフェリアの両腕を斬り落とす。だがあの娘は退かず、そのまま私にタックル。全身を駆け回る高圧電流に「ぐぁぁぁぁぁぁぁッ!」堪らず声を上げてしまう。

雷光(わたし)に抱かれて逝ってしまいなさい、神器王ルシリオン」

雷光形態のまま私を抱きしめるグランフェリア。娘の胸の中で死ぬのも一興だが、今は勘弁だ。悲鳴を上げるのを歯を食いしばって止め、私もあの娘の背中に両腕を回して抱きしめ返す。

「何を・・・?」

「同じ手を使うんだよ、お前と同じ、な」

――デアボリック・エミッション――

私を中心として発動した、純粋魔力による広域空間攻撃魔法――いや魔術と言おうか。魔導としての術式を魔道の術式へと変換させ、複製術式ではなく私の魔術として組み直した。もちろん効果はグッと高めてある。障壁発生阻害という。それでもグランフェリアに決定打を与えられない。闇が雷を呑み込もうと押し返し、私とあの娘を境に雷と闇が共に半球状となり、2つで1つの球体と化している。

「グランフェリアァァァァッ!」「神器王ぉぉぉぉぉッッ!」


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