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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURW其は鳴天より死地に墜つ雷の化身なる者〜GrandfairY〜
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覚を狂わせる爆音が“ヒミンビョルグ”内に満ちた。目を細め、魔力で聴覚をシャットダウン。グランフェリアの魔力を探査しようにも魔力爆発が強すぎて捉えられない。
「・・・・っぐ!?」
それはあまりにも突然で、信じられない事態。ドスンと腹に衝撃。腹に手を伸ばし、衝撃の正体が何なのかを確認した。
「雷界・・幻矛・・・!?」
腹に突き刺さっているのは間違いなく“雷界幻矛”だった。まさか「ミョルニルが・・・負けた・・・?」ということになる状況だ。先に受けたダメージと合わせて「ごほっぐふっ」かなりの出血量だ、急いで治療しなければ失血死だ。
(ジュエルシード・・・!)
“雷界幻矛”を抜いて(柄が半ばで折れていた)すぐに7つ目のジュエルシードを使ってエイルを発動。負ったダメージの回復に努める。閃光が晴れ、ようやく状況を確認できた。グランフェリアの姿もハッキリと視認できる。警戒レベルを一気に落とし、「グランフェリア。愛おしい私たちの娘」あの娘の元へと向かう。
?―?―?回想だ?―?―?
ニヴルヘイム侵攻阻止戦後の僅かな休息期間を利用して各々が実力を高める鍛錬を積んでいる。私とシェフィもそう。師として弟子のシェフィを、“ユグドラシル”の最下層――ノルンの泉にて鍛えている。その最中、「父上、母上!」私たちを呼ぶ声が。
「「グランフェリア・・・?」」
ブリュンヒルデ隊のシリアル04、宝雷の矛グランフェリア・ブリュンヒルデ・ヴァルキュリアがこちらに向かって来ていた。シェフィと顔を見合わせ、あの娘の元へ向かう。
「どうしたのグランフェリア? なんか顔が赤いけど・・・」
「あ、あの、父上、母上! 私は一体どうしたのでしょうか? 鍛錬中よりずっと
心臓
(
コア
)
が痛むのです!」
「なっ、コアがっ!? グランフェリアのシステムに不備が生じたのか!?」
大切な娘が苦しんでいる。急いで“ヴァルキリー”の管制を担うノルニルシステムの1つ、アプリコットにアクセスしようとしたところ「落ち着いてルシル」とシェフィに頭を叩かれた。
「グランフェリア。あなたも落ち着いて。どうしてそういう症状が出たのか、憶えている限りで教えて」
「はい、母上。実は――」
グランフェリアから語られた話は、なんと言うか・・・うん、恋愛のそれだった。この娘が好意を抱いている相手は、無圏世界ニダヴェリールの皇帝、アンスールの雷皇、ジークヘルグ。私とシェフィにとっての戦友だ。
「この胸の痛みは何なのでしょう? 私、ジークヘルグ様のお顔を見、お声を聴くと、顔が発熱し、胸が苦しくなり、そして・・・ニヤけてしまうのです。以前から似たようなことあったのですが、ここまで酷いのは今日が初めてなのですぅ」
グランフェリアは真っ赤に染まった頬に
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