第十三話 存在する価値
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色々とマーレと話し合った後に部屋に帰ろうとしていくと議長とアスランが話し込んでいた様子を見る。話し合いが終わりミーアに腕を組まれながらアスランはディナーのお誘いに連れていかれたみたいだ。
「色々と苦労してるようですね、彼も」
「ああ、クラウ君か。そうだね、彼女にも少し自重してほしいのだが」
議長に話しかける切っ掛けとしてアスランのことをあげるが、自重に関しては議長が言えば済みそうな気もする。
「で、何を話していたんで?あの時のお茶会では話せないようなことですか?」
「そうともいえるかもしれないな。君は、彼がヤキン・ドゥーエでザフトの敵として戦っていたことは知っているかね?」
それはプラントでも有名な話だ。ただ、ザフトを裏切ったテロリストとしてではなく、戦争を止める為に戦った英雄としてだが。
「当時の彼が所属してた組織の中にアークエンジェルという艦があってね。その艦はオーブに居たんだがオーブの姫を連れて脱走したのだよ。そこで、かつて居たであろう彼に艦が行くであろう当てはないかと思いきいてみたんだ」
その発言は色々と思惑が透けて見えそうで怖いんですが。それともこんな事まで教えてるんだから余計な真似はするなよっていう釘差しですか?
「はあ、まあでもアークエンジェルですか―――行く当ては限られそうなものですけどね?」
「何故だい?」
「いや、オーブの代表を拉致した以上、オーブ関連は在り得ないでしょうし、それなりの規模のマスドライバー施設を使うか特別な装備でもしないとアークエンジェルは宇宙に上がれない。ギガフロートにを使ったならともかく、それでもその過程で何一つ情報を得られないのはおかしい。
連合にとっても同盟国の国家元首を攫ったテロリスト扱いでしょうし、ザフトにも来てない。となれば元中立国でオーブ、というか代表とそれなりに親しく、隠しだてしても問題ない国―――例えばスカンジナビア王国とか?」
うーむ、前世の知識関連の推測のせいか?まずいこと言ったような気がしないでもない。でも、はっきり言ってこのくらいの推測なら出来そうな気がしないでも―――
「何故、候補としてありえそうな赤道連合や南アメリカの中でその一国だと、そう絞れるのかね?」
「あ―――」
その後は微妙に気まずい雰囲気があったのは言うまでもないと思う。議長はずっと微笑んでいたけど不味い気がしてならない。好意的に見てくれるなら独自の情報網を持ってるとでも、悪く捉えられると下手すればスパイ疑惑なんて事に――――――もっと真面目に献身的に働こうと思う。
とりあえず、暗殺とかされない位には。
◇
町を歩くたびイライラする。ナチュラル共に媚を売るザフト兵。それを安易に受け入れるナチュラル。議長
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