第十三話 存在する価値
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―――」
「いいねぇ、どこが違ってたりするんだ?やっぱ便利だったりするのか?」
親交を深めるという意味でも必要だろうと思い、俺はハイネに艦内を案内することになった。
◇
クラウは一人喫茶店でノートパソコンを開き、データを打ち込んでいく。今回ミネルバに持ってきたのは結構な数の新装備だ。中にはまだテストが終了しきってないものだってある。
「この店のコーヒー美味いな……」
開発部で飲んでるインスタントはいつもクソ不味いので個人的には喜ばしい。眠い時にはあのインスタントで目が覚めるから癖になるんだが。
「とまあ、そんなどうでもいいことは置いといて―――」
設計図を開く。F型の実戦データがミネルバで多く手に入っているので非常に参考になる。
「とはいえ、これじゃF型はまともに使えないかね……」
水中戦での実戦データを見る限りこれならアッシュで戦った方がましかもしれない。
「やはり一番の問題は装甲か……切り替えて正解だったかな?」
ゲルググF型は今や水中用装備を生産せずに他シリーズと共通の武器にしている。早い話が例外を除いて水中運用を諦めたからだ。水中用対策はもう別に立てることにした。
「でも、この実戦データは参考になる。俺の機体はF型を基礎に改造したわけだし」
黒くカラーリングされた自分の専用機となる機体のデータを立ち上げる。有視界戦対策に黒く塗れとかとか言ってたけど、地上で使うんじゃ夜戦でもない限り意味ないような気もするな……
「後は用意した新装備の件っと―――」
PCに新しい画面を立ち上げながら打ち込んでいく。完成しきってないものまで持ってきたから、データだけでも早いとこ終わらせないと、と思いながら一日を喫茶店で過ごしていた。
◇
ロード・ジブリールはいつもの私室にて大西洋連邦大統領ジョゼフ・コープランドと話し合っていた。いや、どちらかといえば一方的に怒鳴りつけていたと言うのが正しいだろう。
「一体どういうことだ!宇宙でのプラントの攻撃に関してはともかく、地球圏のザフトすら追い出せないとは!?」
「強引に同盟を結んで開戦したは良いですが、基地への攻撃は全てかわされてしまってる。ユニウスセブン落下による被害の支援をプラントが行ってるせいで民衆は反抗を始めてるんです。正直言って内乱を収めるので精一杯なんですよ」
「あれだけ反コーディネーター論を盛り上げたのに情けない!」
「あなたのご自慢のファントムペインだって大した働きをしていないじゃないですか。未だに例の艦一隻も落とせていないのでしょう」
ジブリールはあまりの愚鈍さに腹を立てるが、その言葉に苛立ちを感じたジョゼフも思わず反撃する。それを言
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