キャリバー編
百二十五話 女王の請願
[13/13]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
の事を心配しつつ懐から木のような素材の杖を取り出し、アイリも腰の刀をシャランッと音を立てながら抜いた。
「どのくらい通じるか分からないけど……が、頑張ります!」
「その息だぜレコンよぉ!ガンガン行こうぜだ!」
背に付けた刀を抜き放ったクラインの横で、レコンがダガーを抜いた。
「トンキーさん達の為ですから、負けません!!」
「きゅるっ!!」
「リーファもやる気になってるしねー、いっちょ頑張っちゃうか!!」
「ま、アルンが壊れるなんて、皆望んでないしね」
シリカが腕を「おー!」振りあげる頭の上で、ピナもまた、前足の片方をぽーん!と振り上げる。
リズが苦笑しながらぶぉんっ!と音を立ててメイスを担ぎ直し、シノンも弓の弦を確認しつつ軽く肩をすくめた。
「頑張ろうね!サチ!!」
「うんっ!」
互いにワンドを取り出したサチとアスナが、それぞれ掌をぐっ。と握りしめ、頷く。
「……そう言えば、兄貴と全力全開でダンジョンなんて、久しぶりだな」
「おぉ、そうだっけか?……あ。脚引っ張んなよ?」
リョウが冷裂をぶんぶん振りまわし手伸ばしながらニヤリと笑って言うと、ヒュンヒュンと左右の剣を振って調子を確かめていたキリトが二ヤッと笑った。
「信用ないなぁ……ま、足手まといにならないようには努力するさ」
「そいつは結構。そんじゃまぁ……」
リョウが冷裂の回転を止め、ダンッ!!と地面に柄を叩きつけるのと同時に、キリトも剣の試し振りを終え、シャリィンッ!!と音を立てて、大きく二本の剣を振った。
眼前に屹立するは、氷の二枚扉。以前来た時に居た門番は居ない。ウルズの言った通り、守りが薄くなっているのだ。扉が開きだす。
前衛にリョウとキリトを中心に、クライン、リーファ、アイリ。中衛にリズ、シリカ、アウィン、レコン。そして後衛にアスナ、シノン、サチ、ヒョウセツとフォーメーションを即座に組む。
「行くか!」
「あぁ!!」
二人の声と共に、全員が一斉に氷の床を蹴り飛ばして、走り出した。
(
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ