第六話 「クロプシュトック侯事件 ~軍務省爆破事件~」
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元帥閣下、本日予定されている軍務省大会議室での会議にはご注意ください。もし大会議室が爆破され多くの死者をだせば帝国軍は身動きがとれなくなります。参加者全員をボディーチェックと荷物検査を実施すべきです。あるいは皇帝陛下暗殺はブラフやもしれませねぬ。皇帝陛下のお指図であります。」
「わかった至急チェックさせよう。軍務省に詰めている装甲擲弾兵にも命じておいてくれ。」
「は!」
車中 帝国軍 統帥本部総長 シュタインホフ元帥
私はいま軍務省で開かれる会議に出席するために車の中にいる。目の前にはもう軍務省だ。
「閣下。軍務省から緊急通信であります。軍務省を狙った爆弾テロの可能性ありとのことです。至急統帥本部に引き返します。」
「爆弾テロだと!? やむを得ぬ。引き返せ。」
帝国軍 軍務省 大会議室 宇宙艦隊司令部参謀 シュターデン大佐
会議の書類を鞄から出していると大勢の下級士官が会議室に入ってきた。私の周りにいる参加者達に近づいている。私のところにも見知らぬ少尉が近づいてきた。
「大佐殿。失礼致します。エーレンベルク元帥閣下のご命令で会議の参加者全員のボディーチェックと持ち物検査をさせて頂きます。」
「わかった。」
帝国軍 軍務省 大会議室付近の廊下 軍務省所属のさる少佐
あとすこしで大会議室だ。この廊下を渡りきれば大会議室に到着する。私の鞄には爆弾が入っている。小型だが威力は絶大だ。私の前後には大会議室に向かう将校が歩いている。見ていろ.....
大会議室に大勢の下級士官が入っていくのが見えた。加えて複数の装甲擲弾兵が大会議室に向かう通路に陣取って封鎖してしまった。しまったバレたか?これでは爆破しても意味が無い。装甲擲弾兵の一人が大会議室に向かって廊下を歩いている将校を呼び止めたた。
「失礼致します。会議の参加者とお見受けします。皇帝陛下のご命令によりこれから皆様のボディーチェックと持ち物検査をさせて頂きます。」
まずい........... 鞄には爆弾がある。爆弾は腕時計を改造したスイッチで直ちに爆破できるようになっている。私のところにも装甲擲弾兵の一人が近づいてきた。
「少佐殿。お体をあらためさせて頂きます。」
ここまでか。これでは爆破しても両元帥を抹殺できない。
「少佐殿!」
だがせめて一矢報いることができれば。腕時計型スイッチに手を伸ばしてスイッチを押す。
「しょう.....」
「地球を我が手に!!」
『その瞬間。軍務省の一角が閃光に包まれた。無名の少佐が持参した爆弾は大会議室を要す軍務省4階の廊下を中心にあたり一帯を吹き飛ばした。幸いエーレンベルク元帥とシュタインホフ元帥は爆死を免れたものの、この無名の少佐が放った爆炎は軍務省の施設を宇宙艦隊司令
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