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俺様はフリードリヒ大帝
第六話 「クロプシュトック侯事件 ~軍務省爆破事件~」
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している軍も一部とはいえ大火の鎮火に行かざるをえないだろう。

「この火災は明らかに罠だ。ノイエ・サンスーシ宮殿の守りを固めよ。襲撃があると思え!」

「はっ!」

帝都オーディン ノイエ・サンスーシ宮殿 フリードリヒ4世
 クロプシュトックの反乱を起こせばオーディンの警備が厳しくなるのは当然。フェザーンの思惑はなんだろう?そこへ来てオーディン郊外で大火が発生した。クロプシュトックの反乱やオーディン郊外の大火等の対応のために帝国軍首脳部が招集される。それが狙いか?
「オフレッサーよ。もしやフェザーンの狙いは帝国軍首脳部ではないか?」
「と、おっしゃいますと?」
「クロプシュトックが反乱を起こし、オーディン郊外で大規模火災そして皇帝暗殺の可能性。これだけおきれば一連の事件の関連性を探るために帝国軍首脳部が招集される。そこを狙った爆弾テロがあるのではないか?」
「な、なるほど。直ちに軍務省に警告を発します。」
「急げ!」

『オフレッサーが軍務省に警告を入れるとほぼ同時に事態が動き出す。一連の事件の対応を協議すべく軍務尚書、統帥本部総長そして宇宙艦隊参謀総長と参謀など帝国軍の主だった面々が急遽招集された。』

帝国軍 軍務省所属のさる少佐
 メルカッツ提督率いる艦隊が地球教本部を破壊した時には茫然とした。地球は母なる星。宇宙の中心であって然るべき星なのだ。その地球の中心とも言える地球教団本部を爆撃し装甲擲弾兵が蹂躙した。生き残った地球教団の幹部は殆どいない。信じるべきものを奪われた私は暫くの間無気力になってしまった。だが数ヶ月前に地球教総大主教の代理と名乗る男が接触してきた。地球教団は叛徒共の領域に逃げることができたらしい。その代理を名乗る男は私に信徒としすべきことをせよと言った。軍人の私が信徒としすべきことは地球教団の本部を破壊した軍の中心を破壊して報復することだ。
 クロプシュトック侯爵が反乱を起こし、オーディン郊外で大規模火災そして皇帝暗殺の可能性が囁かれ叛徒共の艦隊がイゼルローン要塞に向かっている。これだけ事件がおきれば帝国軍首脳部が招集される。そこを狙うのだ。私は対応を協議するために軍務省の大会議室に出頭を命じられた。そこには軍務尚書エーレンベルク元帥、統帥本部総長シュタインホフ元帥を筆頭に帝国軍の首脳部が集まる。その大会議室を爆破すれば暫くの間帝国軍は身動きがとれなくなる。


帝国軍 軍務省 軍務尚書執務室 エーレンベルク元帥
さてそろそろ大会議室に行かねば。もう皆は集まり始めているだろう。
「元帥閣下、オフレッサー上級大将閣下から緊急通信であります。」
「こちらへ回せ。デスクで受ける。」
そういうとデスクに備え付けられた小型のスクリーンにオフレッサーの顔が映し出された。相変わらずの悪人顔だ。

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