暁 〜小説投稿サイト〜
銀色の魔法少女
第二十話 復活 前編
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
side 遼

 アリシアは一直線に私に襲いかかった。

 速さはそれ程でもなかったが、目に見える魔力量だけでも私の体を貫くには十分な量の魔力が溢れ出ている。

「くっ!」

 遼は強化した剣で受けて止めるが、そのまま共に海中に落下する。

(面倒だなぁ、一番相性が悪い私にアリシア、その他をあいつが相手、戦略としては間違ってないだろうけど、どう考えてもなのはたちのこと舐めてかかってる)

 海底に到着する頃になってようやくアリシアが離れる。

 その様子から察するにどうやら海中でも呼吸可能、いや、そもそも呼吸してるかどうかも怪しい。

(水中戦なんてやったことないけど、好都合)

 私は緊急用の水中呼吸器を取り出す。

 クリムの魔改造により、呼吸できる時間は10〜15分くらいに伸びてはいる。

 しかし、気休め程度でしかない。

(全力で戦えるとしたらその半分、長くて7分かな)

 これは元々戦闘用ではなく、まさに緊急用だから戦闘を想定して造られてはいない。

「――――――――――――――――――――――――――――――!!」

 そんなことを考えているとアリシアがまた襲いかかってくる。

 けれど、海水に邪魔されて先ほどより遅い。

(そして、水中なら防御は私の方が上)

 アリシアに向けて手をかざす。

 少し魔力を込めただけで海水が凍り、即席の盾ができる。

 その盾に阻まれて、アリシアの腕は遼に届かない。

 水が無限にあるこの状態で、私に傷をつけるのはほぼ不可能。

 たとえ、これが破壊されても新しく造ればいい。

 けど、問題はその先だった。

(7分、その間にあいつをなんとかするか、私が上に行かないと、確実に死ぬ)

 7分、それが私の残りの寿命。

 それまでにこの状態から脱却しないと、私は窒息して死ぬ。



side ALL

「シグルドさん!」

 なのはが叫ぶも遼には聞こえず、彼女は海中に落ちる。

「なのは、あいつのことは後だ! 今は目の前の敵に集中しろ!」

 そう言われて、なのははレイに目を戻す。

「魔力吸収、確かに厄介なスキルだが!」

『ブレイズキャノン』

 クロノが熱量を伴った砲撃を放つ。

 魔力ではなく熱による攻撃、確かにこれならば魔力吸収は発動しない。

 しかし、

「ダメだ! それじゃあ防がれる!」

 アルフが叫ぶも、時すでに遅く、レイは自分の本来のデバイスを展開し終わっていた。

「掻き消せ!」

 レイの槍が、クロノの砲撃を砕く。

 槍が廻り、クロノの魔法を粉々にしていく。

 結果、クロノの砲撃はレイにダメージを与えることはで
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ