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俺はどうやら死んだようだ
取りあえず
異世界に来ちゃったよ…
魔法ってどうやって使うの?

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「ほんとに転生したんだな…」

木々が青々と生い茂った森の中、俺はそう呟いた。日本にいた時は当たり前のように聞こえていた車の雑音も、学校から聞こえてくる鐘の音も全く聞こえてこない。ただ聞こえてくるのは風によって揺れる木々から発せられる音のみ。これもまた自然を感じられていいかもしれない。


「それにしてもオッサン、適当に能力つけておくって言ってたけどホントか?何の説明もないしよ」


この世界の事はオッサンがくれた知識のおかげで大体わかったが、俺の能力についてはまだ何もわかってない。それどころか此処がどこかも俺は知らない。軽い遭難状態だよ俺?今魔物に襲われたら確実に死んじゃうよ俺。


「取りあえず町に行こう。町に行けば何とかなるだろう」

悩んでいても何も始まらないしな、それよりも日が暮れる前に町に行かないと絶対夜行性の魔物に襲われるよな。






歩き始めてどれくらい経っただろうか。歩いても歩いても木。あ、でも何とか川にはたどり着いたよ。これで飲み水の確保は成功だな。それにしても綺麗な川だな。川の水は一切汚れておらず川底が見える。川のせせらぎも茜色に染まり始めた景色と共に、何とも言えない美しさを作り始めた。


ぐうぅぅ〜

そんな美しい世界に響く俺の腹の音。我ながら間抜けな音だな。


「とは言っても腹減っちゃったしな〜…。よし魚でも捕って食べますか!それならモリを使って…」


モリないよね…異世界に来てまでモリ、あるわけないよね。逆にモリなんかあったら嬉しすぎて叫ぶよ?もう狂喜乱舞するよ「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」そうそうこんな風…。あれ、今悲鳴聞こえたよね?

まさかと思い振り返ってみると何やら女性らしき人物が転んでいるようにも見える。ただその女性は川を挟んだ向こう岸にいるためかなり距離がある。でも距離があるけどこれだけはわかる。

「これまずくね?」


女性の目の前に3メートルを優に超す高さの魔物がいる。身体は黒い毛に覆われ、前足には鋭い爪が夕日を反射して恐ろしい輝きを放っている。加えて女性を食える喜びからかその口からは大きな牙がよだれと共にその姿を現している。


まずい!このままだとあの女性が魔物に食われてしまう!そう思い川を渡ろうとした瞬間急に川の流れが激しくなった。まるで俺がこの川を渡ることを拒絶しているように。




















































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