緒方の作戦と戸惑い
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
って、緒方はいつもより大きな声で笑いだす。ソファの上の体が跳ねた。そして舐めるような視線で塔矢を捉える。塔矢は不快極まりない様子で緒方を睨んだ。
「実際昔の進藤は、そんなに強かったのか?」
若干間を空けて、塔矢が嘲るような笑みを浮かべる。
「秀策並みだと言ったら、どうします?」
「秀策・・・?」
その言葉を最後に塔矢は踵を返し、玄関へと一直線に向かっていった。塔矢は嫌がらせに部屋の照明を一つ残らずつけていく。
「眩し・・・」
四方八方急に明るくなって緒方は瞬時に目を覆う。
ばたんっ。
ドアが勢いよく閉まる音がさらに緒方の神経を逆なでした。
「あの・・・やろう、ふざけやがって・・・。棋譜を並べてもらう作戦は・・・失敗したし。案外挑発には、簡単に乗る奴だと思っていたが」
目が眩んで緒方は今にも吐きそうだった。ソファから上半身を起こし、ガンガンする頭を支える。秀策並みの強さを進藤が持っていた?まさか。
「こう何人も秀策もどきが出てきたらたまったもんじゃない。いや、逆に嬉しいか」
しかしあの藤原という子、あの子がsaiに思えて仕方がない。こんなこと、馬鹿げているかもしれないが。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ