第三十六話 少年期R
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?」
少年Bことティオールが大急ぎで水を買って、走っていった。さすがは学校で1年生のお母さんと言われているだけあるな。俺はその様子にうんうんとうなずき、エイカは同情の眼差しを向けていた。
「よっ、3人とも。お前らももう祭りに来ていたんだな」
「おっす、少年C。もうちょっとしたら端末で連絡しようかと思っていたけど、手間が省けてよかったよ」
もともと夏祭りで会う約束をしていたので、3人に会えたのは運がよかった。約束していた時間までまだ少しあったが、このまま一緒に祭りを回ることにする。後は先にお祭りに突撃しにいったアリシアたちと合流すればいいだけなので、みんなでぶらぶらしながら待ち合わせ場所に向かっていた。
向かう場所は以前少年Cが話していた師匠さんがいる屋台である。店は特設ステージよりさらに奥にあり、こちら側は食べ物よりゲーム関係が多いコーナーのようだ。実際その人の店もゲーム系らしいので、せっかくなら楽しもうと思う。ふふふ、腕が鳴るぜ。
「そういえば、少年Cは師匠って呼んでるけど体術とか魔法とかの先生なのか? 前はあんまり詳しく聞ける時間がなかったから、聞いてなかったけど」
「そんな大層なものじゃないさ。ただ俺が勝手に尊敬しているだけだよ」
「へぇー。でもそんな風に尊敬できる人がいるってすごいことだと思うぞ」
尊敬できる人は誰ですか? って質問されてパッと答えるのは結構難しいよな。今の俺なら両親だったり総司令官だとか言えるけど、それって俺がそれなりに年を重ねた記憶があるからっていう側面が大きい。大人の大変さを知っているし。まぁ、歴史上の人物やスポーツ選手に憧れる場合もあるけど。
だから俺としては、これぐらいの年でしっかり目標となる人がいるって感心できることだった。ちょっとランディのこと見直したなー、とそんな風に俺は思っていた。
「え、俺が尊敬している方は人じゃねぇけど?」
「……え?」
「あと師匠は、俺に女の子の良さや紳士の嗜みを教えてくれたナイスガイでな。俺に男としての生き方を伝えてくれたすごい方なんだぜ!」
「へぇー、そうなんだー。…………とりあえず、さっきのすごい云々は前言撤回していいか」
なるほど、つまりランディの現在の性格形成を作らせた方ってことね。なんてことしてんだ。
「わぁ、クーちゃんすごーい!」
「そうかな。ありがとう、アリシア」
「あ…、やぶれちゃった」
おしゃべりをしていたら、どうやら目的地に着いたようだ。そこで女の子3人組を発見した。水色のワンピースに、いつもと違い髪をストレートに下ろしたアリシア。メェーちゃんも普段は流している髪を一つ括りにしており、レースの付いたシースルーを着ていてかわいらしい感じだ。
あと、学校が違うため放課
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