第三十六話 少年期R
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は想像できない。だから俺がそこまで本気で言っていないとエイカもわかっているからこそ、俺の意見に鼻を鳴らすだけでいるんだろう。
「はいはい、2人ともそこまで。ほら、目的地の1つに着いたよ」
「おぉ、さすがは怪奇現象の十八番と呼ばれる場所。雰囲気あるねぇ」
「……普通に学校なんだけど」
「お前の中の学校のイメージってどうなっているんだ」
夜の学校は怪奇現象と切っては切り離せないことを知らんのか。今度ちきゅうやでトイレシリーズ的なのがあったら見せてやろう。あれ地味に怖いし。しかし思うんだけど、ツッコミ2人とかなんかズルくね。
「とにかくあれだ。俺が言いたいのは学校には怪談がつきものなんだよ、ってことだ」
「え、階段があるのは当たり前だと思うけど?」
「……ちくしょう。これがジェネレーションギャップとかカルチャーショックみたいなものなのか」
ガクリと落ち込む俺に、少年Bが「え? えっ?」と俺と学校を何度も見ながら困惑している。その様子にエイカが「こいつが意味わからないのはいつものことだろ?」と少年Bの肩をたたいて珍しく慰めていた。……すいません、俺の扱いが本気でひどいと思うんだけど。俺は何も間違ったことは言っていないのに。
だって「夏」の「夜」の「学校」だぞ。ここまでキーワードが出てくれば、ぐぐっちんぐな先生なら一発で見つけてきてくれるぞ。異世界だけど、地球とはそれほど文化的な違いはないんだから、今は少数派の俺の意見だって多数派に呼び込める可能性はきっとあるはずだ。
「そうだよ。今までの会話のどこにもおかしなところはない。それなら俺が間違っていないことをちゃんと証明するべきじゃないか!」
「おい、また何かおかしな方向に話を進めているぞ」
「ほら、アルヴィンってだいたい本筋からいつの間にか脱線していて、そのまま気づかずに突っ走るところがあるから」
「あぁ、なるほど。ちなみに学校でもこれなのか」
「……うん」
なにやら小声で話をしている2人。……なぜかお互いに肩を叩き合ってるし、お前らそんなに仲がよかったっけ。
「そんなこんなで、今から俺が言っていたことが間違いでないことを証明したいと思います」
「なんでこんな流れになった」
「エイカが僕らの学校を見たことがないって話になって、それなら目的地に行く途中に学校の前を通ることができるから、ついでに見てみようかっていうのが最初の流れだったと思う」
「完璧にその流れから脱線してるぞ」
とにもかくにも、リアル学校の怪談を知ってもらおうとやる気を出す俺です。さっそく舞台となる場所をチェックしようと思う。このクラ校は、さすがは初等部と中等部が一緒になっているだけあって建物は大きい。その外観だって小学校を簡略化させた凸みたいな感じではなく、大
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