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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
未来編その二
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「現在、特地には旧式化した七四式戦車や七五式自走155ミリ榴弾砲を派遣していますが、もっと派遣した方が良いです。それに日本の部隊に新型を配備するだけでいいんですから」
「……分かった。取りあえず予算増額は閣議で話し合おう」
「ありがとうございます」
木戸は本位に頭を下げる。
木戸は特地が少しでも楽になれるよう奮闘していた。
――ホワイトハウス――
「「門」はフロンティアだよ」
集まった部下達の前でアメリカ大統領のディレルはそう言った。
「「門」の向こう側にどれ程の可能性が詰まっているか想像したまえ。手付かずの資源、経済的優位、汚染のない自然、異世界生物の遺伝子情報……上げれば数えきれない」
ディレル大統領は両手を広げた。
「だが『日本軍』は何をしているんだ? 「門」の周りに亀の子みたいに立て籠って……これほどの物を前にしているのにだ」
「……自衛隊は過去から学んだのですディレル大統領」
補佐官はそう言う。
「自衛隊は戦力不足のため、要地を押さえる戦略しか選択出来ません。情勢の見極めに時間をかけているのでしょう」
「……成る程な。戦後の日本人らしい」
ディレルはそう言って笑い、出されていたコーヒーを飲む。コーヒーは温くなっていた。
「ですが大統領。日本は同盟国です。「門」から得られる利益は我が国にも……」
「それでは不足だよ」
国防長官の言葉をディレルはバッサリと切り捨てる。
「もっと積極的に関与すべきではないか? 例えば陸軍の派遣とか……」
「残念ながら我が国は中近東だけで手一杯です。戦力的にも予算的にも余力はありません。そこで武器弾薬類の支援はどうですか? 実は日本の関係者から駐日大使に武器弾薬類の支援要請が来ています」
国防長官はそう報告する。
「……確かに。過度の肩入れは禁止だ。ならば火中の栗は日本に拾わせよう」
ディレルはニヤリと笑う。
「あぁそれと、その関係者とは誰かね? 自衛隊関係者か?」
「いえ、今の政権与党である民自党のキドとか言う議員です。キドの親友は自衛隊隊員らしいです」
「……成る程な。お願いか」
ディレルはその時はそう言った。
しかし、この木戸という人物は後に大きくなる存在だとは今は知らなかった。
「美味いッ!! 辛いッ!! けど美味いッ!!」
食堂でヒルデガルドが二杯目のカレーを食べていた。ちなみに特地では毎週金曜にカレーが出される事になっている。
一応はゲートで異世界と日本は繋がっているが、万が一ゲートが閉じた場合に備えて金曜カレーをやる事にしたのだ。
金曜カレーで曜日が分かれば後は楽なのであ
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