第十一話 変革の予兆
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ておけ。機材で得たデータは解析のみだけでなく全員に回して報告書を後に提出すること、以上だ。よし、動け」
さて、今回のデータで果たしてどれだけ価値のあるものが得られるのか――――――今から楽しみでしょうがない。きっと全員がそう思っているであろう。
◇
さて、早いとこテストを終わらせて配備を進めたいと思いながら機体に乗る。今回のテスト機はJG型と呼ばれる機体だ。B型の強化機体と言ってもいいこの機体は性能が他のゲルググと比べても一回り上の性能を持っている(先行配備にフルチューンしているワンオフと言ってもいいマーレ機程ではないが)。
「スラスター良し、反応速度良し―――」
一つ一つの動作を確かめながら操作する。悪くない、むしろいい。バックパックの換装による性能低下が危惧されているが、この分ならこの機体単独で生産しても問題ないのではないだろうか。
そんなことを考えつつテストを進めていく。空間戦闘のテストも実際にB型以上のスペックをたたき出し、狙撃戦での性能も高く、近距離戦闘も十分な成績を出した。
「テストを終了する」
結果的に性能実験で出したJG型の性能は高かった。しかし、やはり問題は換装による性能の低下だろう。宇宙での使用がメインとなると判断する。それに、
「近距離戦はともかく近接戦の成績が高かったわけじゃないんだよな……」
ビームサーベルもあるし、頭部バルカンやビームスポットガンのおかげで近距離戦は高い。だが、懐に入り込まれればビームスポットガンも使えず、ビームサーベルに関しても出力をあまり回してないので威力が低い。
「やっぱり、別の機体も生産すべきなのかね……」
ゲルググのスペックが高いといっても、当たり前だがゲルググが完璧なわけではない。カバーできない戦場は当然存在するし、だからこそ空中戦を行えるグフや水陸両用のアッシュがいるのだ。だが、当然クラウの記憶はゲルググだけしかないわけではない。色々な世界の技術を知っているし、宇宙世紀の様々な機体を造ることも可能だろう。
事実、一部の機体は既に造りはじめている。造ってない機体のデータに関しても記憶から掘り出せばすぐに登録できるだろう。結局は、戦争なのだ。勝つための戦いをしなくてはならない。
「はあ、仕事が増えて面倒だが、やるしかないか―――」
新たな機体の介入が予測される言葉となった。
◇
ローエングリンゲート突破作戦。作戦内容自体はアスランの手によるものだ。現地のレジスタンスに協力を繋いで、地元の人間ですら殆ど知らない坑道を通る。その間に敵部隊をミネルバの部隊で陽動し、敵MAをこちらにおびき寄せることでインパルスによる不意打ちを仕掛ける、というものだった。
「で、MAの方を倒せ
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