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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
009
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作るのに欠かせないレアメタルのようで、技術者から見たらこの鉄屑は宝石と同等の価値があるのだとか。

「……さて、この倉庫の中は全て見たし、次の倉庫に行きましょうか?」

「ま、まだ見るんですか!?」

 次の倉庫に向かおうとするハジメにファムが悲鳴のような声をあげる。彼女の表情は驚きすぎて疲労の色が濃くなっており、後ろにいるソルダとフィーユも似たような表情をしていた。

 ……その後、ハジメ達はリンドブルムにある倉庫を見て回ったのだが、倉庫で何かが出てくる度にファム達が驚きの叫びとコメントをあげるのは省略させてもらう。



「ようやくベット・オレイユにつきましたね」

『………………』

 次の日。戦艦に誘導されてハジメ達を乗せたリンドブルムは、ようやくベット・オレイユが目で確認できる宙域にたどり着いた。しかしそれを喜んでいるのはハジメだけで、リンドブルムのブリッジは異様なほど静かだった。

「……あれ? ファムさん、ソルダさん、フィーユさん。顔色が悪いですけど疲れているんですか?」

 ブリッジの雰囲気に疑問を感じたハジメがファム達の方を振り返ると、彼女達はこれ以上ないくらいに疲れきった表情をしていた。……言うまでもなく昨日のリンドブルムの内部探索で心臓に悪いものを延々と見せられ続けた結果である。

「い、いえ……。私は大丈夫です。お気になさらないでください」

「わ、私も平気です……」

「ふふふ……。疲れているんですか、ですって? ええ、お陰様でこれ以上ないくらい精神的に疲れていますとも……。もし軍に復帰したら、軍規より先に(私にとって都合がいい)一般常識を叩き込んであげますから覚悟してくださいね?」

 ふらふらになりながらも答えるソルダとフィーユの横で、全身に黒い霧みたいなものを纏わせながら何かを小声で呟くファム。

 何やらファムの様子がおかしいが特に問題ではないだろうと考えたハジメがもう一度ベット・オレイユを見るとそこである違和感を覚えた。

(ベット・オレイユが緑色?)

 ゲームのベット・オレイユは黄土色の惑星だったが、今ブリッジから見えるベット・オレイユは緑色に輝いていた。緑色に混じって黄土色の部分もあるが、それでも緑色の比率の方が多い。

「これは一体……?」

「ハジメ殿? どうかしました……」

 ピピピッ!

 ソルダがベット・オレイユを眺めて首を傾げているハジメに話しかけようとすると、彼女の通信機から呼び出し音が鳴り響いた。

「……コロネル大佐。……了解しました。ハジメ殿、いえ、イレブン少将にもそう伝えます。それでは」

 通信の相手はコロネル大佐だったらしく、敬礼をしながら通信を切ったソルダは、今聞いたコロネル大佐の言葉をハジメに伝
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