プロローグ
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るマスターに選ばれたのですね?」
「間違いないですね?」
言峰が頷く。
「そして、あなたが既に召喚したサーヴァントはアサシンですね」
「そうですよね」
言峰は驚愕を覚えた。
「独自に調査をされていた、ということですか?」
二人の少女が、にやりとほほ笑む。
「田舎とはいえ、輝日東教会も聖堂教会のはしくれ。これくらいはお手のものですよ」
「……お茶の子さいさい」
それで、とショートカットの少女が続けた。
「参加者である言峰さんに、伝えることがあります。今回の聖杯戦争には禁止事項と、マスターになった方に自動的にある特殊能力の贈与が、あります」
「……絶対に犯してはならない約束事。そして魔力枯渇を無くす素晴らしい能力」
聞きなれない言葉に、言峰は眉をひそめた。
「マスターへの攻撃行為は、直接的、間接的を問わずいかなるものも禁止です。それと、今回の聖杯戦争においては、マスターの強い感情が自動的に魔力変換されます」
「攻撃は禁止。思いは力」
まず言峰の頭に浮かんだのは、誰の手が回っているのかであった。
「いったい、どうゆうことです? マスターへの攻撃が禁止? それに感情が魔力に、とは?」
「言峰さんはもちろん、冬木の奇跡″はご存じですよね?」
「冬木の、愛の奇跡」
もちろん、この眼で奇跡の瞬間を見たのだ。忘れる筈が無い。だがそれが何の関係が?
少女が話を続ける。
「第四次聖杯戦争の終結時、冬木の空に一時間程度だけ出現した桃色の輝き。それを、神がもたらした愛の輝き、と呼ぶ人もいるようですが、ともかく。その日から約一週間、冬木市のお役所に異常とも思えるくらい、婚姻の届け出がありました。また追加調査によると、十ヶ月後の出産数も例年の五倍にもなったそうです」
「……少子化の憂いは消えた」
その事実は驚くものではない。なぜなら、言峰も既に調べ、知っていた事だ。
「教会は聖杯戦争の結果として起きたであろうこの現象に、疑念を持ちました。それで、秘密裏に精密な現地調査を行い、見事聖杯の欠片を回収することに成功したのです。」
「聖杯の正体判明」
すぅっと言峰の眼が細まった。教会の精密調査や聖杯の正体を掴んでいるという情報は、初耳だった。
「欠片を調査した結果、血に反応して力が弱まるという性質と、特定の範囲内での感情の魔力変換が観察されました。そしてこれらの事実から聖杯が変質してしまった原因についてもおおむねの推測が出来ました」
「聖杯を変質させた原因? それはいったい……」
「それは、一日で終結した第三次聖杯戦争の勝者、ラバー(愛の使い)だと推測されます」
「愛の戦士、愛の化身」
言峰は、自分の中であの日見た第三次聖杯戦争については、言峰は亡き父から聞いたことがあった。アインツベルン家が必勝を狙って、
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