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武で語るがよい!
決着
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ながら話す。
そして、数秒後に頭を左右に振り、士郎さんはたらいから立ち上がる。

「さぁ、今度は僕が神田君の背中を流す番だ」

「えっと……はい、お願いします」

手ぬぐいを手渡し、今度は俺がたらいに座る。
そして始まる士郎さんの背中流し……あ、やべこの人上手い。

「上手ですね、士郎さん」

「ははは、伊達に3人も子を育ててないよ。
まぁ、今やなのははユーノと一緒にお風呂入ると言って僕と入ってくれないんだけどねぇ」

最初の方は兎も角として……後半の声のトーンは明らかに落ちてる。
恐らく、高町さんがお父さんと一緒にお風呂に入っていないのが原因とみられる。

「高町さん位の歳になれば、自然と一緒に入浴する機会は減りますよ。
士郎さん的には寂しい事かもしれないですが……喜ばしい事じゃないですか?
高町さんが健全に、スクスクと成長してる証拠なんですから」

「んー。確かに神田君の言う事にも一理あるが……。
はぁ、それでも悲しいなぁ。子供が段々と親から離れていくのは……」

何か……どんどんと士郎さんが気落ちしてる。
自然と手は止まり、顔も下を向いてため息までつき始めている。

「ま、まぁ。元気出してくださいよ、士郎さん
それにほら? 今僕が一緒にお風呂に入ってるんですから、元気だしてくださいよ」

後ろに居る士郎さんへと振り向く。
そして子供らしく、あどけない満面の笑みで士郎さんを励ます。

「あぁ……ありがとう、神田君。
御かげで少し、元気が出てきたよ」

「それは何よりです。
じゃあ〜泡落したら、もう一回お風呂に入りましょうか」

「そうだね。僕も君とはもう少し話していたいしね」

そうして、俺と士郎さんは浴槽にまた入る事に…。
ふぅ……やっぱり、風呂は何回は入ってもいいものだ。
そんな事を思いながら、俺はこの気持ちよさに浸るのだった―――



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