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武で語るがよい!
決着
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de 士郎

神田君の実力は本物だった。
そして何より、彼の技には驚かせれてばかりだった。
蹴りで斬撃を発生させ、防御時には肉体が鉄の様に硬くなったりする。
さらに、速度面においては僕の神速と同速に動いてくる。

強い……まさにこの一言だろう。
僕は仕事で色々な場所に、国に行って来た……色んな戦闘を経験してきた。
そんな世界を見てきた僕にだから言える……恐らく、彼は同世代においてもはや最強だ。

恐らく、地の力量では僕は彼に及ばない。
だが、彼に勝っているものは僕にも有る……それは経験。
数多の戦闘経験と実戦を繰り返した僕と対人戦が始めての神田君……。

そこに付け入る隙が有った。
それが、神速の2段重ねからの徹……。
通常の神速を重ねて速度を上昇させ、内部に衝撃を与える徹での攻撃。
流石の神田君でも神速2段重ねの速度にはついて来れず、徹は決まった。

―――勝った。

そう思った。
でも、彼は立ち上がった……徹で体の内部が痛いはずなのに
僕に出来て、自分に出来ない道理は無いと言って立ったのだ。

その時の彼の目……あれは勝つこと信じて疑わない目だった。
『自分はまだやれる』そんな闘気が、彼からは溢れ出ているのだ。
そんな彼を見て僕は恭也に再戦させ事を促し、再戦する事となった。

『俺が何か攻撃を食らえば……その時は俺の負けでいいです』……彼の言葉だ。
つまり、一度でも有効な攻撃を与えれば僕の勝ちとなる。
そして、彼はダメージを受けている……先ほどまでの動きは出来ないはずだ。
そう思い、短期で決めようとこころみたが―――

「どぉうりゃあぁー!!」

「クゥ!!」

神田君はこちらの攻撃に合わせ、アッパーや回し蹴りなどの攻撃を放ってくる。
そして、そのどれもがこちらの攻撃タイミングに合わせてくる……。
その攻撃にギリギリで反応し、彼の攻撃をかわし続ける事で今の交戦は成り立ってる。
はっきり言おう……神田君の動きが変った。

先ほどまでは、直線的な攻撃しかしてこなかった。
(まぁ、幾分かトリッキーな技があったが、それは一先ず置いておく)
しかし、再戦から今までの神田君の攻撃を見るに剛から柔になったといえる。
直線的な力比べではなく、隙を徹底的につく柔の攻撃に……。

―――本当に面白い子だ。
この歳でこの技量そして格闘センス……天賦の才とはまさにこの事だろう。
とても将来が楽しみだ。……そして、それと同時に残念に思ってしまう。

『もし、彼が僕の世代に生まれていれば……』そう思うと残念で仕方ない。
世代が一緒なら僕と彼は切磋琢磨し、己の技量を高め合っていたことだろう。
そして、全盛期に振るっていた自分の力を彼にぶつけれた。
しかし、今の僕の体は怪我と
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