−SuperAnimalLearning−
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
たな、黒服。
SALが黒服の方へ歩いていく…のを、俺と明日香が前に出て止めた。
「何のつもりだ!?」
「俺は、『俺が勝ったら明日香を返せ』と言っただけでこいつを研究所に戻すなんて、一言も言ってないぜ。」
「言葉遊びをしている場合ではない!ネット砲でやってしまえ!!」
博士の言葉に黒服が銃を構える。
「させるかよ!」
愛用の折りたたみ式釣り竿を使い、黒服が持っている銃を釣る。
「魚より随分楽だな。」
「くっ…こうなれば実力行使で…」
「待つノーネ!!」
この独特のイントネーションは!
「これ以上、このデュエルアカデミアで私の生徒に指一本触れさせないーノ!!」
「クロノス教諭!?」
確かに、そこに来たのはクロノス教諭だった。
そしてもう一人。
「どうやら、厄介ごとに巻き込まれているようだな、遊矢。」
「三沢まで…どうしてここに?」
「クロノス教諭に理由を話したら、授業が終わったら私たちも探しに行く、と言って聞かなくてな。そこで、事件に巻き込まれている二人を見つけたのさ。」
クロノス教諭…相変わらず良い先生だな。
…これでオシリス・レッドにも目を向ければなぁ…
「話は分かったノーネ。倫理委員会に連絡したから、すぐに来てくれる筈なノーネ。」
アカデミア倫理委員会。
この学園の警察…らしい。
「倫理委員会…逃げるぞ!」
博士たちは倫理委員会の名前を聞くや否や逃げ出した。
…意外とちゃんと仕事してるようだ。
「待つノーネ!!」
クロノス教諭は俺の手の中にあるネット砲を奪うと、乱射しながら博士たちを追っていった…
「よし、これで終わりだ。」
俺は今、SAL…いや、猿の機械をとっていた。
仲間たちの下に帰すために。
「じゃあな猿!また会おうぜ!!」
猿は、礼をすると森の中へ走っていった…
「遊矢、明日香くん。万丈目と高田のことが分かったんだ。」
猿がいなくなってから、三沢が口を開いた。
「三沢くん、本当に!?」
明日香が驚きの声をあげる。俺たちが一日中捜したのに三沢たちにあっさりと見つかったのか…
「いや、正確には大徳寺先生が見た。」
大徳寺先生。
錬金術の担当で、オシリス・レッドの寮長だ。
「大徳寺先生も彼らを捜していたらしいのだが、灯台の方に向かってみると二台の舟が別々の方向へ発進したのを見たらしい。」
つまり…
「万丈目と高田はもうこの学園にはいないってことか!?」
「遊矢の言う通りだろう。」
せっかく捜したのに…
徒労だった。
明日香も同じ気持ちだったらしく、ため息をついていた。
「まさか本当に退学するなんてね…」
「なあに、また帰ってくるさ。必ずな。」
あの負けず嫌い共はな。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ