暁 〜小説投稿サイト〜
駄目親父としっかり娘の珍道中
番外ネタ その1 苦労して得た物はどんな下らない物でも素晴らしい
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より煙草頂戴煙草!」
「お、お願いだ! 見逃してくれ。頼む、命だけは……命だけはぁ!」

 逃げ腰になるブリーザ。そんなブリーザの背中に今度は滅茶苦茶に串を突き刺しまくる。ブスブスと音が辺りに響き渡って行った。

「あだだだだだあああああああああ!」
「ね〜ぇ、煙草〜〜。無いのぉ? 有るのか無いのかはっきりしてよぉ?」
「す、すいません。マジで煙草ないんですぅ。本当にもう勘弁して下さい。いやマジで勘弁して下さい。お願いですからこれ以上ブッ刺さないで下さい!」

 仕舞いにはなのはに向かい深く深く土下座してしまう悪の帝王。本当に帝王の貫禄台無しであった。

「持ってないの? だったら悪の帝王って言う位なんだから部下要るんでしょ? 部下に買ってこさせればいいじゃない」
「いや、部下も全員居なくなっちゃって。私一人なんです」
「それってもう悪の帝王じゃないよね。只の裸の王様だよね。もう悪の帝王撤回したら?」
「申し訳有りません。撤回します!」

 更に深く土下座するブリーザ。もう見てられなかった。

「おい、もう良いだろ? 煙草がないなら変わりの物で良いからよぉ」
「え〜、まぁ良いや。それじゃ何か頂戴」
「わ、分かりました……こ、この悪の帝王ブリーザに勝った事を称えてこれをくれてやろう。受け取るが良い」

 そう言ってブリーザが取り出したのはズルズルするボールであった。
 しかも其処には感じのニとか、数字の2にも取れる模様が描かれていた。

「何コレ?」

 それを手に取り、なのはは尋ねた。どうやら本人ズルズルとかそう言うのあんまり気にしないようだ。
 相当図太い神経をお持ちのようで。

「これはズルズルボール。七つ集めるとズルズルした龍、その名もズルズ龍が現れてどんな願いでもズルズルに叶えてくれるのだ」
「殆ど嫌がらせじゃねぇか」

 確かに、願いを叶えてくれるのは嬉しいがズルズルにされるのは勘弁願いたい。

「ねぇ、これって七つ集めなきゃ意味ないんでしょ? それじゃ残りの六つ何所?」
「ふっ、さぁな……それは貴様等の手で探すが良い」

 悪の貫禄を出し始めるブリーザ。そんなブリーザに向い彼の血液がベッタリ染み込んだ串を掲げてみせる。

「今度は何所刺されたい?」
「御免なさい! それしか持ってないんです! マジ勘弁して下さい!」
「え〜、これしか持ってないのぉ? 何が宇宙の帝王なのぉ。全然使えないじゃん。名前だけの張りぼてと同じだよぉそれ」
「グスン……この、この悪の帝王である私の心を打ち砕いたのは貴方が始めてですよ。もう良いですから、さっさと行って下さい。私もう悪の帝王止めて二次元の帝王になります」
「要するにヒッキーになるんだね。まぁどうでも良いけど」

 そんな訳
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