番外ネタ その1 苦労して得た物はどんな下らない物でも素晴らしい
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そろそろ空気を読んで欲しい。そう思ってしまう土方であった。
しかし、たった一本でも土方には嬉しい限りだ。それを貰い心行くまでニコチンの味を体中に充満させたい。煙の味を味わいたい。
そう思いそれに手を伸ばす。
「止めろじいちゃん!」
其処へ、老人と同じ肌をした少年がやってきた。少年はその煙草を渡すまいと老人にすがりついたのだ。
「こ、こら! デルデ」
「それは、それは父ちゃんが残したたった一本の煙草。父ちゃんの形見なんだ!」
どうやらその煙草はこのデルデと言う少年の父親が残した最後の一本らしい。たかが煙草を買いに来ただけだと言うのに何故こんな重苦しい展開になっているのだろうか。
「君のお父さんはそのブリーザに殺されちゃったの?」
「う、うん……おいらの父ちゃんも、母ちゃんも……皆ブリーザに殺されちまったんだ。おいら、悔しいよ!」
「あのぉ、どうでも良いんで煙草くれませんか?」
このままだと面倒くさい話になりかねない。そう思い、土方は話を進めようとした。
だが、場の空気は一転し、なのはがメインになってしまっている。完全に土方は蚊帳の外であった。
「おいら、仇を討ちたい! でも、おいら達じゃ全然歯が立たないんだ。このままじゃ、父ちゃんも浮かばれないよ」
「デルデ……お前の気持ちは良く分かる。じゃが、時にはどうしようもない時もあるんじゃ」
「そうそう、だから煙草くんない? 今ニコチン切れててマジイライラしてんだけど」
横で散々喚き散らす土方。しかし俄然無視。どうやら今度は土方が空気を読まなくなってきたようだ。
「大丈夫だよデルデ君! そのブリーザって悪い奴はお姉さん達がやっつけてあげるよ」
「ほ、本当に!?」
「そんな悪い奴を野放しになんて、絶対に出来ないよ! 私達の手で成敗しないと!」
「お〜い、俺煙草買いに来ただけなんだけどぉ? そんなブリーザとか関係ないんだけどぉ?」
「待っててねデルデ君。必ずお父さんの仇を取ってきてあげるからね」
「有り難う。お姉ちゃん。後空気を読まないおっさん」
「一辺切り殺したろうかてめええええええええええ!」
と、言う訳で……煙草を買いに来ただけだと言うのに、何時しか悪の帝王ブリーザをぶちのめす事になってしまった土方となのは。
本当に、この二人実は只単に煙草を買いに来ただけなんですよ。割とマジで。
***
これまた場所は変わり、此処はどっかの星。見た事の無い珍妙な生物達がひしめき合っている奇妙な星で、二人はとうとう出会う事が出来た。
そう、悪の帝王……ブリーザに!
「よもや、この私に挑もうとする愚か者がまだ居たとは……貴方達のお馬鹿さっぷりには感服しましたよ」
余裕
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