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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic18悲劇の幕引き、未来への幕開け〜JudgemenT〜
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、それでアルフを悲しませたり、苦しませたりしたよね・・・」

「ううん! 良いんだよそんなこと! あたしはただ、フェイトが笑っててくれさえいれば、それだけで・・・!」

いつも一緒に居てくれた優しいアルフ。私の胸にしがみ付いて泣くアルフの頭を撫でる。ここでテスタメントが「そっか。だったらいつまでもここで眠ってるわけにはいかないね」って言って、踵を返してここから去ろうとした。

「思うままに生きると良いよ、フェイト・テスタロッサ。あなたは人形じゃない。たくさんの事を学び、思い、考え、悩んで、苦しんで、喜び、楽しんで生きていく。生まれ方は特別だったけど、1人の人間だよ。さぁ、母親にあなたの想いをぶつけておいで。そうして自分を始めるんだ。始まってもいない、あなたの本当の物語を」

「想いをぶつけに・・・自分を始めるために・・・」

一度立ち止まって私を見ることなくそう言うと、また歩き出した。扉へ向かうけどその前に「どこへ行くつもりだ!」って男の子が立ち塞がる。テスタメントは最後に私とアルフに振り向いて「さようなら」って今まで一度も使わなかった別れの挨拶をして、足元に魔法陣を展開。そしてこの場から転移して消えた。

「アイツ・・・」

「アルフ。バルディッシュも。一緒に始めよう、私たちを」

「うん!」≪Yes, Sir≫

ベッド脇のナイトテーブルに置かれてある“バルディッシュ”を手に取って起動、バリアジャケットに変身する。母さんの元へ行こう。始まってすらいなかった私たちを始める為、そしてこれまでの私を終わらせる為に。転移するための魔法を発動。足元に魔法陣が展開。と、男の子と目が合った。

「あの、えっと、ごめん。私、行かないと」

「・・・うん。ここの人たちには僕が話しておくから」

「あ、ありがとう」

男の子にお礼を言うと同時に転移完了。場所はあの子たちが戦っていた塔の吹き抜け。私のことをずっと心配してくれていたあの子たちにも、今の私を伝えないといけない気がしたから。転移してすぐ。あの子たちが母さんの傀儡兵に包囲され始めているのが判った。

「バルディッシュ・・・!」

≪Thunder Rage≫

てっとり早く殲滅するために広域魔法のサンダーレイジの発動準備。放射される直前、白い子が危機に陥ったのが見えた。壁を破壊しながら飛び出して来た巨大な斧。白い子に直撃するより早く、「サンダーレイジ!」雷撃を放射して、斧を迎撃、そして集まり出していた傀儡兵を破壊する。

「危なかったねぇ、あの子たち」

「うん」

アルフと一緒に降下し始めると、「フェイトちゃん!」あの白い子が私の名前を呼んでくれた。それに赤い子や紫色の子も「フェイト!」「フェイトちゃん!」私を呼んでくれる。私という存在を認
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