暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic18悲劇の幕引き、未来への幕開け〜JudgemenT〜
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見回す。魔導師として理解できない状況に困惑している。とそこに「待ってましたよ」という少女の声が、彼女の耳に届いた。プレシアの目の前に現れる1人の少女。スカートがフワリと大きく広がったプリンセスタイプの桃色のドレスを着た、美しい金髪を有している。

「あなたは・・・!?」

現実離れした光景にプレシアはふと、こう思った。気付かないうちに自分は死んだのではないか、と。彼女は不治の病を患っていた。日に日に増える吐血。医者に掛かっていないため病名は不明だが、プレシアは自分の死期が近いことを知っていた。だからこそアリシア復活を急いた。自分が死ぬ前にアリシアとの僅かな時間を過ごすために。

「私は神さまです」

少女の神さま発言に、プレシアは「はっ」と鼻で笑った。

「神様だったら奇跡を起こしなさい。私の娘、プレシアを蘇らせて」

「いいですよ」

自称神さまは即答し、両手をプレシアの前まで持って行き、何かを救い上げるような形にした。両手の平に現れる、リンカーコアのような光球。神さまは「アリシア・テスタロッサの魂です」と告げた。プレシアの脳裏に、イリスとのやり取りが鮮明に蘇った。

――個人がその個人足らしめるのは記憶じゃない、魂だもん――

――それこそ神様の奇跡くらいしか蘇らせる方法はない――

プレシアはハッとして、神さまと、彼女の言うアリシアの魂を見る。わなわなと震える口で「本当にアリシアは蘇るの・・・!?」と確認を取るプレシアに、「その代わり貴女が死にます」と返した神さま。

「え・・・?」

「貴女の運命はここで途切れる。それは絶対で、覆すことはこの私にも出来ない。でもアリシアは違う。彼女の有する可能性の中には、死なずに済んだ世界もある。だから私は彼女の魂を確保することが出来、こうして貴女の死に際に会いに来れた。
そんな私に出来ることは、ここで尽きる貴女の命の力を使ってアリシアの魂を肉体へ帰し、そして繋げる橋とすること。どうします? このまま一緒に亡くなりますか? それとも貴女の命で、アリシアを蘇らせますか?」

「・・・私の命を使うということは、私の魂はこれからもアリシアと共に居られる、ということかしら?」

「そうですね。もちろん自我は残りませんし、記憶も引き継がれません。ですがアリシアの魂と寄り添って、彼女の生きる支えにはなります」

プレシアはポッドの中に漂うアリシアを見た。そして「判ったわ。私の命を、アリシアにあげる」そう決断した。本音を言えば、僅かとは言え一緒の時間を生きたかった。だがそれは叶わない幻想。それでもプレシアは、自分の自我が残らずともアリシアの魂と共に存在できることに満足した。

「私の命がアリシアの命となるなら、それで十分よ。元々私は直に死ぬのだし。最期の最期に有効活
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