暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第5話:救出作戦
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
グ」

手を振りあってフェイトと別れたゲオルグは、分隊の待機室へのドアを開ける。

「あ、分隊長。おはようございます」

待機室に入ったゲオルグをルッツ曹長が出迎える。

「おはようございます。 すいません、遅くなって」

「事情はクリーグから聞いていますよ。 朝からずいぶん派手にやったようですね」

「クリーグ士長から?」

「はい。 分隊長とハラオウン執務官の模擬戦を観戦していたようで」

「そうだったんですか。 なんだか恥ずかしいですね」

ゲオルグはそう言うと、照れくさそうに頬をかく。

「そんなことないです。 すごかったですよ、分隊長とフェイトちゃんの模擬戦」

分隊員たちの輪の中にいたクリーグが2人の方に近づいてきて興奮した様子で
声を上げる。

「こら、クリーグ。ハラオウン執務官は上官だ。ちゃん付けで呼ぶなど言語道断だ」

「そんなカタいこと言いっこなしですよ、ルッツ曹長」

「やかましい!!」

ルッツはクリーグを怒鳴りつけると、その頭上に拳骨を落とす。

「痛てっ! すいません、もうしませんから!」

ゲオルグは2人のやりとりを微笑ましく思いながら、自分の席へと向かう。
事務仕事を始めようとしたところで、ゲオルグの目の前に通信ウィンドウが開いた。

『おはよう、シュミット』

「おはようございます、ミュンツァー隊長」

ゲオルグが画面の中のミュンツァーに向かって挨拶をすると、ミュンツァーは
小さく頷いてから話し始める。

『朝からすまんが、今すぐ会議室に来てくれ』

「今すぐ・・・ですか? 何かあったんですか?」

『来てから話す。以上だ』

ミュンツァーは硬い表情でそう言うと通信を切った。
ウィンドウが消えるとゲオルグは机に手をついて立ちあがる。

「ルッツ曹長。 隊長に呼ばれましたので行ってきます。
 戦術シミュレーションをやっておいてください。 状況は任せます」

「はい、了解しました」

待機室から通路に出ると、A分隊の待機室から出てきたヒルベルトと出くわし、
ゲオルグはヒルベルトの側に駆け寄る。

「ヒルベルトさんも隊長に呼ばれたんですか?」

「ああ。ずいぶん焦ってるようだったけど、なんなんだろうな?」

「僕とヒルベルトさんが揃って呼ばれるということは、地上戦が必要な事態が
 発生したと見るべきでしょうね。 しかも、緊急に対応が必要な」

「同感だな。 まあ、あとは隊長から直接聞くことにしようか」

「そうですね」

2人は艦橋近くにある会議室の前まで来ると、扉を開けて中に入る。
そこには、ミュンツァーが一人でぽつんと座っていた。

「来たか。まあ、座れ」

ゲオルグとヒル
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ