第二話 「フェザーン制圧」
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うも陛下もこの点にお気付きのようだ。
地球教 本部 総大主教
まさか帝国艦隊が襲来するとは予想外の事態だ。フリードリヒ4世を甘く見すぎていた。腐ってもルドルフの子孫か。だが地球教の支部は全宇宙にある。帝国側の支部は潰されるだろうが同盟側は違う。
「だれかおるか。」
「総大主教猊下。」
「おぉ。ド・ヴィリエ大主教。ワシの死後お前を総大主教とする。帝国艦隊の地球教徒刈りを逃れ同盟領へ赴くのだ。帝国側の地球教施設は全て壊滅するだろうが同盟側ならばまだ再起の余地がある。ワシはもうこの歳。体がもつまい。任せたぞド・ヴィリエ総大主教」
「はは。」
『突然の帝国艦隊の襲来に地球教と言えども為す術もなく地球教関係者はそのほぼ全員が逮捕あるいは殺害された。メルカッツは地球教本部を有するヒマラヤ山脈一体を爆撃で焼き払い装甲擲弾兵による制圧を試みたものの地球教徒の捨て身の抵抗にあい当初予定していた地球教の重要文書押収を断念せざるを得なかった。地球教徒は地下教団施設を自爆させ信徒全員が死亡した。』
フェザーン星系 宇宙港管制局
「レーダー船影を確認。数は.....極めて多数。ドンドン増えます!」
「もっと正確に報告せんか!」
「数、約1万5000!帝国艦隊です!」
「なんでいままでわからなかったんだ!オーディンの事務所の連中は何をやっていたんだ!」
『フェザーンはその設立以来、事実上の独立国として生き延びてきたが地球教と共にその命脈が絶たれるときがきた。皇帝フリードリヒ4世のフェザーン占領宣言、”ノイエ・サンスーシの11月勅令”が全銀河に向けて発せられる。』
「予、銀河帝国皇帝 フリードリヒ4世はここに宣言する。帝国標準時で現時刻をもってフェザーンより自治権を剥奪し皇帝直轄領といたす。なお自由惑星同盟を僭称する叛徒のフェザーン弁務官事務所はその存在を皇帝の名において許可するものである。此度の制圧戦においても戦火が及ばぬよう配慮する。またフェザーンに居住する臣民諸君にはこれまでと同じ生活を送ることを許可する。フェザーン星との全取引はこれまでと同じようになるよう取り計らうものである。」
フェザーン星系 ミュッケンベルガー元帥
ようやくフェザーンに到着し陛下の勅令が全銀河に発信された。これでフェザーンは終わりだ。さて、迅速に制圧せねばならない。
「フェザーン星系を包囲し全ての船舶を拿捕せよ。停船命令に従わぬ場合は撃沈を許可する。航路局、放送局、警察本部、証券取引所、そして自治領主府を再優先で制圧せよ。叛徒共の弁務官事務所につなげ」
「こちらは銀河帝国 宇宙艦隊司令長官 グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー元帥である。」
「自由惑星同盟 ヘンスロー弁務官です。」
「皇帝陛下の勅令はご覧いただけま
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