戦いの前
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のも俺の仕事ではないか
主人公になれなくても構わない。過去と戦う意志を固めたヒロイン(シノン)を支える導き手になればよいのだから
「……なんというか無粋ね」
「え?」
「ライブ中継カメラよ。たぶん、人数が少なくなってきたから戦闘風景でなくても撮影しにきたんだわ」
視界の右上に赤いアイコンが出ている
重い雰囲気を払拭してくれたのはありがたいが、空気を読んで欲しい
「会話とかも全部聞かれるのか?」
「大分大きな声を出さなければ問題ない」
それでも聞かれてしまうかもしれない状況では自然と声が小さくなってしまう
「抱き合っているのも見られているわけだ」
「そうね」
シノンは恥ずかしそうに身を縮める。自然と俺の体に抱きつく力も強くなってしまうわけで……
心頭滅却っと。今はそんな場合じゃないだろ
「この状態で悪いが、対策を練らないといけないな」
「そうね……とりあえずリンが前衛で私が後衛で……」
「初撃はシノンに頼む。一人は倒せればそれがベストだけど、あちらもベテラン。おそらく通じない」
悲観論で考え、楽観論で行動しろって言葉があった気がする
「いくらベテランでも食らえば一撃で落ちるヘカートの銃弾を無視できるわけがない。だから体勢が崩れたその瞬間、俺は突っ込む」
シノンが一つうなずくのを確認すると先を続ける
「この戦術は敵二人が並んで来た場合のものだ。もちろん他の可能性もある」
腕の中のシノンの頭を撫でるとシノンは気持ち良さそうに瞳を細めた。それと同時に軽くうなずく
「だが、俺は二人が必ず並んでくると思う。レオンは俺にしか興味がないし、ザザ……ステルベンはシノンを殺しに来ているが、この洞穴の周りは砂地。姿を隠せたとしても足跡や足音は消せない。ついでにレオンが狙撃を許容するとは思えないしな」
許容されると眉唾物であるシステム外スキル、ハイパーセンスぐらいしか頼るものが無くなる
……キリトならやってのけそうだけど
「そうなると、二人で一緒にくる方が勝率は高くなるから一緒にくるだろう。……どうだ?」
「……私はその計画でいいと思う」
俺の計画をよく吟味した上でシノンはうなずいたようだ
「とりあえず次の衛星スキャンで残っている人数を確認しよう。ステルベンとレオン……あとはペイルライダー以外が残っていればその対応も考えないといけない」
「残っていたらまっすぐこちらに向かってくると思うから私が対処する」
残っている人がすべているこの周辺に集まってくるのは当然の理
そうなるとシノンが迎撃するのがベストか……
「じゃあ、任せる。さてと……洞穴内は衛星スキャンの電波も入らないから外に出るか」
立ち上がろうとす
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