第八話 オーブ近海の死闘
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を仕留めるぞ』
シンがそのまま敵艦に乗り移り、艦橋ごと切り裂いていく。反撃を行う艦もいるがレイの水中からの援護やショーン、デイルの攪乱、ミネルバとその上に乗るマーレ、ルナマリアの支援によって次々と艦隊を叩き落としていった。
「空母四隻の撃沈を確認。敵残存部隊、撤退していきます!」
艦内がこれまで以上に湧き上がる。艦長のタリアも流石にこの歓声を止めようとも思えず、疲れも溜まっていたことから椅子にもたれかかる。
「コンディションオレンジに警戒を下げて。その後、オーブ近海から離れたらイエローに切り替えるわ」
そう言いながらクルーたちは何よりも得難い充足感に包まれていたのであった。
◇
湧き上がる歓声は帰還したパイロットたちにも同様のことが言えた。ヨウランやヴィーノがシンの肩に腕を掛け笑い合う。
「すっげーよ、シン!ほんと正直助かんないと思ってたもん」
全員が活躍していたが、特にシンの獅子奮迅の活躍に皆褒め称える。
「ほんとに凄かったじゃない。一人であの大型機倒すなんてさ」
「止めてくれよ。皆のおかげだって。俺一人じゃ何にもできなかったさ」
「なんにせよ、お前が艦を守った。生きているということは、それだけで価値がある。 明日があるということだからな」
ルナマリアやレイもシンの活躍に対して惜しみない称賛を送っていた。
「ま、なんにせよ。俺達皆が生きて帰ってこれたのは良い事じゃん」
「そうそう、シンだけじゃなく俺達も必死だったんだぞ」
ショーンとデイルも茶化すようにそう言って、全員が笑い合って、生き残った喜びを分かち合う。
シンは思った。これで、この戦いで本当の意味でオーブを断ち切ることが出来たんだと。新しい仲間たちとこうやって喜びを分かち合えるんだと。そう思うと、少しだけ世界がいつもより明るく見えた。
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